民主党はシックハウス対策関連2法案の骨格をまとめ、19日、厚生労働省および国土交通省で会見を行い発表した。
会見には、民主党シックハウス対策ワーキングチーム座長の櫻井充、ネクストキャビネット環境大臣の小宮山洋子両参議院議員が出席。まず小宮山議員が、民主党のシックハウス症候群・化学物質過敏症対策の検討経過を説明した。今回の2法案(「建築物の居室内における空気環境の保全に関する法律案(シックハウス対策法案)」「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)改正案」)は、ヒアリングや現地視察を踏まえて、これ以上患者を増やさないための予防的な措置を早急に法案化すべきとの認識から、市民団体とも連携し昨年末より法案づくりに着手してきたものだ。
続いて櫻井議員が、民主党のシックハウス・化学物質過敏症対策と2つの法案の概要を説明。まず対策の概要として、原因の究明・治療体制の確立、法律整備、施策充実、シックスクール対策の4本柱に沿って民主党の方針を説明した。
法案については、問題意識を交えてポイントを解説。シックハウス対策法案は、ホルムアルデヒドなど8種を特定有害化学物質に指定し、それぞれ規制基準を設定。これに沿って、都道府県が新・改築時の居室内を検査し、基準に適合する場合には検査済証を交付する。また、基準違反の場合には、改善勧告、改善命令、罰則などの措置をとることが定められている。
ビル管法改正案は、百貨店・大規模オフィスなどについて有害物質濃度の定期的検査を義務付け、必要があれば都道府県が立ち入り検査を行うことが盛り込まれている。
櫻井議員は、「いまだシックハウスが病気として明確に認められておらず、診断・治療法も確立されていないなかで、とにかく患者をこれ以上増やさないための緊急措置として策定した。行政はおろか、他党もほとんど取り組んでいない中で、民主党が先頭をきって法案化した意義は大きいと思う」と語った。
法案は、党内手続きを経て、来週にも国会に提出される予定。
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