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2003/01/27
【衆院予算委】海江田議員、政府税収見積もりの失敗を追及
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 衆議院予算委員会で27日、02年度補正予算案に関する締め括り質疑が行われ、民主党・無所属クラブの海江田万里議員が質問に立った。

 海江田議員は、昨年の経済運営をどう評価するか、小泉首相に対して「最高責任者として思うところを述べてほしい」と迫った。小泉首相は「厳しい経済状況のなかで、経済指標を見ると好ましい結果は出ていないが、やはり必要な措置・改革だったと思う」などと自己肯定する認識を示した。海江田議員は実質・名目成長率に基づき、当初の政府見積もりよりも経済状況がやや好転しているにもかかわらず、なぜ今補正予算なのか、首相の認識を質した。小泉首相は「不良債権処理の加速に伴って訴えが出てくる。それを和らげる意味で補正予算を組んだ」などと答弁。海江田議員は税収の落ち込みが補正予算を組まざるをえなくなった大きな要因だと指摘。首相も肯定した。

 海江田議員はそこで「当初深刻に見ていた政府の見通しよりも経済がいくらか回復したのに、深刻な事態が予想されるなかで見積もった税収の不足が出るのはなぜか」と質問を重ねた。塩川財務相は「ひとつは2001年度の税収が大幅に(見積もりと)狂ったためだ。その要因のひとつは9・11米国同時多発テロのために世界的な大幅な減退があった」などと説明した。

 これに対して海江田議員は、14年度の税収見積もりの誤りは国債発行額30兆円枠を早々と打ち出したことにも起因すると指摘。小泉首相は「枠をはめないと歳出の見直しはできないなと考え、敢えて行った。枠があったからこそ、歳出の見直しができたと思っている」などと反論。海江田議員は「今回補正予算を組んだことで、結果としてできなかったということではないか」と迫った。海江田議員はまた「税収の見積もりがたいへん甘くなっている」との見方を示し、所得税納税人員の推移、給与所得者の数値設定の甘さなどを指摘した。

 海江田議員は消費税増税に対する首相の考え方も質し、「任期中は増税するつもりはない」との答弁を改めて引き出した。また、医療保険制度改悪に際して首相が発言した「三方一両損」との考え方の誤りを指摘した上で、厚相時代に明言した抜本改正を先送りしたままの医療負担増は納得できないと、厳しい口調で問題提起した。

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