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2001/11/26
<自衛隊派遣承認質疑>自衛隊活動のあいまいさを追及〜伊藤英成議員
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衆議院のテロ対策特別委員会で26日、自衛隊派遣の基本計画に基づく活動実施の承認案が政府より提出され、質疑が行われた。民主党の安全保障ネクスト大臣である伊藤英成議員がトップバッターとして質問に立った。

 伊藤議員は、冒頭、委員会に対して自衛隊活動実施の「概要」しか提出されていないことを批判し、「国会の承認を受けようというのになぜか。活動の中身が判らなければ判断できない」と述べた。中谷防衛庁長官は、自衛隊および米軍の活動内容が推察される内容は、活動に影響を及ぼしかねないとして突っぱねた。

 続いて伊藤議員は、自衛隊活動の具体的な内容について検討していった。とりわけ、米軍等への協力支援活動の具体的なイメージを確認し、燃料等の補給・輸送では、軍事行動を行っている艦船は対象にしないことを再度明言させた。また、派遣経費についても質し、海上自衛隊関連162億円、航空自衛隊関連11億円、計173億円が予備費として計上されることが明らかになった。

 さらに、活動の中断・撤退について、国会がその旨議決した場合の対応を質した。福田官房長官は、曖昧な答弁に終始しながらも、「そういうことになるだろう」と述べた。

 伊藤議員はまた、米政権内部からイラク攻撃の可能性を示唆する発言がなされていることを取り上げ、アフガン以外の国に攻撃が開始された場合の対応について追及。福田官房長官は、仮定の問題には答えられないとし、中谷防衛庁長官は、国連憲章に言う正当な自衛権行使の範囲内かどうかで判断すると答え、自衛隊が協力する可能性を排除しなかった。

 最後に、伊藤議員は、アフガン和平に対する日本の取り組みについて質問。復興問題では積極的に発言しているが、和平問題ではどうイニシアティブをとろうとしているか見えない、と追及した。

 杉浦外務副大臣は「国連中心の関与が国際的な共通認識なので…」などと曖昧に答え、福田官房長官も「端から見ればそう見えるかも知れないが、和平と復興は車の両輪であり、全体として密接に関与している」などと苦しい答弁に終始した。伊藤議員は、アフガン和平の枠組みづくりに向けてもっと真剣に努力するよう要求した。

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