民主党の細野豪志議員は24日の衆議院武力攻撃事態特別委員会における防衛庁情報公開請求者リスト問題の集中審議で質問に立ち、防衛庁の体質と危機管理に対して質問を行った。
始めに、防衛庁が作成した調査報告書が当初40ページのものであったにもかかわらず、4ページの概要だけが発表されたことについて、細野議員は「小泉首相はこの報告書を見ているはずなのに全く関心がなく、問題に対する主体性のなさには疑問を感じる」と認識の甘さを指摘し、見解を求めた。小泉首相は「細かい指示は出していない。できるだけ分かりやすく報告するように(指示した)」と極めて他人事のような答弁に終始した。
さらに細野議員は、中谷防衛庁長官に対して「国民への説明責任を果たさなかったことに対する、大臣自身の責任をどのように認識しているのか。国民の側を向いているのではなく、与党の側を向いているだけだ」と混乱を招いた中谷長官に質した。これに対し、中谷長官は「端的にわかりやすく報告した」と苦しい答弁を繰り返し、危機管理に対する認識の欠如を露呈した。
また細野議員は、リストを作成した三等海佐について「個人の発意で作成したとされているが、事前に上司がリスト作成の事実を知っており、違法性の認識も共有していた。組織的な違法行為そのものである」と防衛庁の体質を厳しく非難。防衛庁が個人的な行為であると強弁するのに対して、内局、空幕、陸幕、海幕各々の情報公開室長の参考人招致を求めた。
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