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2001/10/19
<参院でテロ対策関連3法案審議入り>テロ根絶への多面的取り組みを〜藁科議員が本会議で代表質問
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18日に衆議院で可決したテロ対策関連3法案は、19日から参議院に審議の場を移し、本会議で法案の趣旨説明および代表質問が行われた。民主党・新緑風会からは、藁科満治参議院副会長が政府案に対する質問を行った。

 藁科議員は冒頭、今回の米英軍の軍事行動に対して国際世論の評価が分かれていることを指摘し、世界の人々が望んでいるのはテロ根絶に向けた多面的で継続的な取り組みだと述べた。また、今回の法案に対する国民の不安を払拭し、中東に対する日本の中立的なポジションを守るためにも、武力行使と一体化した活動は避けるべきだという基本的な立場を表明した。

 その上で藁科議員は、テロ対策特別措置法案の内容について4点にわたって質した。
 まず、自衛隊の対応措置については、シビリアンコントロールの観点から国会の事前承認事項とすべきではないかと主張。また武器・弾薬の輸送については、武力行使と一体とならないように地域などを限定すべきではないかと質した。武器使用についても、活動地域を限定し、さらに細かいルールを決めて行うべきだと提起。最後に、15日の日韓首脳会談において金大中大統領から「アジア諸国の懸念に配慮し、平和憲法の枠内でやってほしい」と注文されたことをどう受けとめているか、と質した。

 小泉首相は、国会の関与について「事後承認ということで民主党にも賛成してもらえると思っていた」などとうそぶき、法案成立=計画承認という従来の主張を繰り返した。武器・弾薬輸送については、すでに戦闘地域以外という限定があるとし、武器使用はあらかじめ基準などを定めて行うと述べた。韓国大統領からの注文については、「訪中、訪韓を通じて懸念を持たれないよう適切に説明した」などと居直った。

 次に藁科議員は、国際協調行動のあり方をめぐって質問。貧困問題の解決に向けた提案型のODA援助、政治的民主化への支援、中東和平・アジア和平外交の推進、国連活動への積極的取り組み、空港のセキュリティシステムや資金浄化システムなど協力可能な分野での国際貢献など、幅広い取り組みの必要性を提起し、見解を質した。

 小泉首相は、これらに基本的に同意し、日本における「アフガニスタン和平復興会合」の実現に向けて準備を始める意向も表明した。

 また藁科議員は、関連課題として、国内テロ対策の強化と対インド・パキスタン外交について質問。印パ外交については、米国が両国への経済制裁解除を打ち出し、日本も経済援助の方針を表明する中で、それらが核保有を認めたものとして捉えられると問題だと述べ、見解を質した。

 国内テロ対策について福田官房長官は、情報収集、出入国管理、テロ資金源対策、N BCテロ対策などをしっかり進めていくと述べ、印パ外交については小泉首相が、指摘された方向で外交努力を強化すると答えた。

 参議院での委員会質疑は、特別委員会を設けた衆院とは異なり、内閣、外交防衛、国土交通の3常任委員会の連合審査で行われる。23日(火)、24日(水)の両日に小泉首相並びに全閣僚が出席しての総括質疑が開かれ、民主党・新緑風会は24日の冒頭から、昼休みをはさんで4時間の質問。海野徹、木俣佳丈、佐藤道夫、榛葉賀津也の各議員が行う。

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