トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2001/07/20
「小泉・真紀子コンビでも自民党の腐敗改革はできない」菅幹事長が外国特派員協会で会見
記事を印刷する

 民主党の菅幹事長は20日、東京の日本外国特派員協会で記者会見し、「小泉改革の矛盾」を厳しく指摘するとともに、首相の靖国神社公式参拝の問題点などについて、ていねいな説明を行った。

 菅幹事長はまず、小泉政権が発足して今日で86日目になるが「3ヶ月が経って小泉政権の矛盾が明らかになり、バケの皮がはがれつつある」という基本的な認識を示した。

 その理由として@小泉改革が何一つ具体的進展を見せていないA「改革には痛みが伴う」というが、痛みに耐えたあとどういう日本になるかという姿、社会イメージがないB新たな外務省の不祥事が明らかになるなど、調査が進んでいない、とし、結論的には自民党で一番変人と言われた小泉さんが首相に、最もパワフルと言われた田中真紀子さんが外相になっても自民党の歴代政権が積み上げた腐敗の改革はできないことが明白になった、と述べた。

 また、小泉内閣は外交でしっかりしたスタンスを持たず、大きく揺らいでいると批判。その例として、国会で批准を決議しているにも関わらずアメリカとの関係を重視している温暖化防止の京都議定書、当初は疑問を投げかけながら180度転換したミサイル防衛構想をあげた。

 アメリカのブッシュ政権の政治姿勢についても言及。当初はゴアでもブッシュでもそう変わらないと言われていたが実は大きく違う、ブッシュ大統領は「一国による覇権主義、覇権をとろうとしているように見える」との見解を示した。

 続いて首相の靖国神社公式参拝問題について、「日本の歴史で多くの戦いがあったが、負けた側の責任者が切腹して責任を負い、他の部下を救うというのが日本における責任のとりかただった。しかし、太平洋戦争については戦前の政府の責任を問うことをしないで、唯一東京裁判の結論を受け入れるという形になっている」との考えを示した。
 そして靖国参拝は「結果的にしろ戦争責任者の名誉回復を認める意味を持つ」が、小泉首相はその意味そのものを理解していない、ことを指摘した。

 引き続き行われた質疑応答で、菅幹事長は、有権者に対して訴えていることとして、@自民党をベースにした政権では本当の改革はできないということ、A小泉改革にはセーフティネットが用意されていない、民主党は生活における安心の確保と経済の構造改革という二つの柱で日本の改革を考えていく、と説明。

 また、いわゆる「小泉マジック」については、田中真紀子、石原伸晃、竹中平蔵といった自民党的ではない人達を表面にだして、最も自民党的な候補者は後ろに隠していること。小泉首相は歌舞伎やオペラが好きで、それらから格好良く型を決めてしゃべる「見得」といった手法を見事に使いこなしている。この辺が手品の種ではないか、と指摘。

 かってのバブルのような「菅人気」についてはどう思うかとの問いに対しては、「バブルの人気がはじけたことは良かった」と話した。その理由は「(その当時は)政権を担うだけのチーム をつくれていなかった。しかし、96,98,2000年の国政選挙を経て180名の国会議員を擁する野党第一党になった。もう一度人気が高まるようなことになったら民主党政権ができる」と答えた。

 また、財政改革は可能か?という質問については、「公共事業のある割合を新しい職業訓練や再教育への支援に振り向ける、コンクリートの塊への投資から、人間の能力を高める投資へ振り替えることで可能」と応じた。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.