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2001/08/07
ウォルフレン氏を招き議員勉強会開く
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『人間を幸福にしない日本というシステム』などのベストセラーで知られるカレル・ヴァン・ウォルフレン氏を迎えての民主党の議員勉強会が7日朝、党本部で行われた。講演のテーマは「参議院選挙後の日本政治」。1時間の予定時間をオーバーし、熱心な講演・質疑応答が展開された。

 講演でウォルフレン氏は、「不良債権処理・財政赤字をどう立て直すかの議論がなされているが、これは表面的なもので、本質改善の根本的な原因にまで立ち至っていない」とコメント。それらの問題は重要ではあるが、“根本的な原因から起こる症状”にしかすぎないと分析。その根本原因の議論こそが重要だとした。

 また、現在、日本経済は活力を失っていると指摘した上で、そうした状況にあって、「政府が打ち出す不良債権処理や財政再建策では、日本経済を改善にはつながらない」と指摘。

 ウォルフレン氏は「次に何をすべきかの答えは歴史の中にこそある」と述べ、1945年以降、敗戦ですべてが瓦解した日本が、国をあげて達成した経済復興のなかにこそ、現在の日本を救う解決策が見出せるのではないかと考えを示し、「あの時代の協力的な精神、国としての目標を作り出せれば、大きな意味を持つ」と述べた。国の目標として、重点的に取り上げるべきものに、住宅政策があると指摘した。

 国の政策として持ち家構想を十分に練り上げ、多くの地域で良質の持ち家を供給するしくみづくりを行い、さらに既存の住空間の拡大・拡充を目指すべきだとウォルフレン氏は主張した。住宅産業による雇用の創出・消費の拡大・住環境の整備を生み出し、さらには環境に配慮した住宅建築の推進にもつながるとした。

 また、国民にむけて、民主党の政策や政治家個人としての考えをもっとアピールする必要性があると述べ、「国民も政策論争を望んでいる」として、刊行物やインターネットをより一層充実させていく必要性を訴えた。 

 講演に続いて行われた質疑応答では、党住宅政策ワーキングチーム座長の桜井充参議院議員が「早急に政策を作らなければならない。基本骨格はできあがっているのだが、税制等つめなければならない点が残っている。この点についてどう見るか」と質問。また、木下厚衆議院議員がメディアに関わってきた経験をふまえて「政策を刊行物等で提示する際、どうすれば国民の関心を集められるか、工夫が必要だろう」といった意見が出された。

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