●岡田克也政調会長(各議員の発言へコメント)
民主党の政策が温かみに欠けると指摘する声があるのは十分に理解している。しかし目の前に迫った国会に向け、小泉内閣が出してくる法案に対して、民主党がどういう形で答えるか、補正予算・構造改革、PKFの問題をどうするのかなど、今国会での争点に対してどう対処するかをきちんとまとめるため、議論する必要に迫られているのも事実だ。
民主党は議論が活発な党ではあるが、議論のしっぱなしではなく、どこかで結論をだすことも重要。そして、党として最終的に決めるのはだれかといえば、それはリーダーである。議論のプロセスももちろん大事だが、最終決断はリーダーが下し、決定にはみんなが従うことになると思う。
不良債権処理については“つぶれる中小企業はつぶれなさい”ということにつながりかねない厳しい道だが、不良債権処理なくして景気回復はないのも事実である。
●釘宮磐衆議院議員
自民党が今回の結果をおさめたのは、森総理でズタズタになっていた中、小泉さんに首をすげかえた、まちがいなく戦術的勝利だった。一方、民主党が戦術的に正しかったかどうか十分検証すべきで、それを避けるようなことはあってはならない。
また、地方組織の拡充が急務だ。私自身の地元もその例にはもれないが、その原因は資金不足によるところも大きい。こうした地方に金がない状況を党としてバックアップする形をつくってほしい。さらに、ポスターは一生懸命つくってもらったのはわかるが実際には貼り切れておらず、山積みされた状態だ。できれば自分たちで貼るものは自己責任のもとに支部につくらせるといった形で、地方分権を主張しているからには党も分権・分財をすべきだ。
●本田良一参議院議員
熊本選挙区で負けたが、選挙総括をピシャとやる必要がある。勝ったか負けたか揺らいでいるという指摘もあるが、参議院のわれわれとしては、今回の選挙は勝利したと思っている。勝利あるいは善戦といった結論を得たい。
●松原仁衆議院議員
小泉内閣が掲げる構造改革が進むなか、中小企業経営者に冷酷な政策に押し付けることになるのは周知の事実だとした。彼らは本来、日本経済のオピニオンリーダーである。その彼らがバタバタと倒産していくことになれば、景気はますます低迷してしまうことになりかねない。彼らを守るセーフティネットの拡充が急務だ。自民党の政策に対して、不信感を抱く中小企業経営者にむけてしっかりとアピールしていくことで、民主党の支持基盤が飛躍的に伸びる可能性が出てくる。理屈だけでなく、情の部分での政策も並行すべきだ。
●渡辺周衆議院議員
良質の地方議員を増やしていかなければいけない。党本部が支援して、県連をあげて、民主党と思いを同じにする県議・市議・町議を育てていくためのリクルートと支援が、地方組織の拡充と国会議員擁立へむけての足場がためとなる。また、民主党が打ち出す政策を伝えるメッセンジャーは常に明るい顔をしているべきだ。“民主党は暗い、迫力がない”と言われてしまう、国民のイメージを払拭するためにも、TVにでる機会が多い民主党幹部には、明るい表情で、端的にものを伝え、迫力ある議論を展開してほしい。
●小泉俊明衆議院議員
今回の選挙結果はサラリーマンも中小企業もかなりキツイのだが、最後の期待を小泉総理に託した有権者が多かったようだ。しかし、それは明らかに裏切られるはずで、そうなれば必ず民主党の出番がくる。それまでに民主党が政権担当能力があることを明確に提示していくことが重要だ。同時に、鳩山代表と菅幹事長だけでなく、経験豊富な副代表の面々や若手をもっと前面に出し、民主党の組織力をアピールするべきだ。
また、マスコミの使い方が民主党は下手すぎる。小泉総理は戦後史上はじめて、マスコミを使いこなし、徹底的にテレビに出る戦略をとったことが最高の宣伝効果を生みだし、今回の選挙結果につながったのだ。このアウトプット量が人気につながったのである。今後は、鳩山代表はじめ幹部もマスコミを上手に使い、露出度を高めるべき。マスコミに的確に対応しうるスタッフの拡充も必要だ。
●江田五月参議院議員
「勝ったのはみんなのおかげ、負けたのは負けたものが悪い!」とするのは、勝てた人が言えること。負けた人はそうは言えない。負けた上にさらに追い討ちをかけるようなことはあってはならない。党の幹部としての十分なフォローを要請したい。そうでないと、やはり温かみのない党ということになるのではないか。
●石井一副代表
選挙に負けた人のなかにも努力をつみ重ねた人が多々いたことを忘れてはならない。しかし、今回の選挙結果は野党第一党の立場を顕示し、2大政党制への流れをつくることにつながったはずだ。また、次へのステップにむけて、今回の選挙で自分自身がどう動いたかを十分に検証する必要がある。
この党には鳩・菅しかいないのかというイメージを与えてしまっているのは確かなので、マスメディアへの出し方などもう少し改めていくべきだ。さらに、国会闘争を強化していくことも忘れてはならない。質問に立つ議員は少なくとも1週間前には決定し、能力的に不十分と判断した場合、差し替えるぐらいのきびしさが必要だ。
|