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2004/11/12
中国潜水艦の領海侵犯行為について(談話)
民主党『次の内閣』ネクスト防衛庁長官
前原 誠司

本日、大野防衛庁長官は、先にわが国領海を侵犯し、海上警備行動を発令させるに至った国籍不明の潜水艦が中国籍と判断するとともに、再侵犯の恐れがないとして、発令していた海上警備行動を解除した。

 中国の潜水艦は、他国の領海を航行する際は、浮上して旗を掲げて航行するという国連海洋法条約に定める義務を果たさず領海侵犯をした上、わが国が海上警備行動を発令した以後も、侵犯の事実を認めてこなかったことは、極めて遺憾である。中国政府に対して、厳重に抗議する。潜行の目的や事実関係等を早急に明らかにすべきである。

 この間の政府の対応は、潜水艦が領海外に退去した後に海上警備行動を発令し、また、事実関係を公式に発表するまでに相当の時間を要するなど、わが国の安全保障の根幹に関わる危機管理体制の不備を脆くも露呈した。

 政府は、わが国領海が海上警備行動の発令を必要とする厳しい状況にあり、潜水艦の領海侵犯を許した事実を重く受け止め、改めて具体的な再発防止策を講じるべきである。

以 上
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