衆議院予算委員会で26日、民主党の3番手として質問に立った鮫島宗明議員は、鳥インフルエンザ、BSE対策をふまえ、食品安全行政の問題点を質した。
鮫島議員はまず、鳥インフルエンザについて、感染した鶏の肉や卵からの人への感染の有無について質問し、坂口厚労相から「鶏肉、卵から伝染しない」との答弁を得た。鮫島議員は重ねて質し、食品衛生法上の観点では輸入禁止措置が必要ないことも坂口厚労相の答弁を通じて明らかにした。にもかかわらず、鳥インフルエンザの発生を理由に、鶏肉の輸入停止措置を行っている国は10カ国に上ることが亀井農水相への質疑から判明。鮫島議員は山口県阿東町で感染鶏が発見されたため山口県産鶏肉が取引されないといった風評被害が拡大する一因には農水省のこうした措置の影響が大きいとする見方を示し、「安全・安心を守ることは大事だが、2つは分けて考えないと、食の世界がパニックに陥りかねない」と指摘した。
また鮫島議員は、米国で発生したBSEの問題をめぐって、国産牛肉に行っている「危険部位の除去、全頭検査」を輸入牛肉すべてに課すよう求めた。小泉首相や亀井農水相は「国民の安全・安心に向け、日本と同等の対応をしたい」などとあいまいな答弁をくり返したが、最終的には前向きな答弁を引き出した。
|