民主党『次の内閣』(ネクストキャビネット)は28日、閣議を行い、平成15年度補正予算案への対応や平成16年度民主党予算案等について議論を行った。
閣議ではまず、わが国が独自に送金停止等の措置を行うことができるようにする「外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案」(民主・自民・公明の共同提案による議員立法)について、枝野幸男政調会長と渡辺周北朝鮮問題プロジェクトチーム事務局長から報告があり、民主党の主張によって国会による事後承認が盛り込まれたことなどを踏まえ、賛成することを確認した。
平成15年度補正予算および関連法案については、予算委員会の審議でも使途が不明確なままだったイラク復興支援経済協力費や、余剰金の使途など、前回の閣議で指摘された問題点などを踏まえ、反対することを決定した。なお、農業共済再保険特別会計の農業勘定における平成15年度再保険金の支払財源の不足を補うために積立金の歳入への繰入れを可能にする法律案については、昨年の冷害への対応であり必要性が認められるとの理由から、切り離して賛成することを決めた。
続いて閣議では、平成16年度民主党予算案について、五十嵐文彦ネクスト経済財政・金融担当大臣と平岡秀夫ネクスト財務総括副大臣から説明があり、第2次素案として実際に示された数字をもとに、突っ込んだ議論を行った。この中では、(1)財政建て直しも考慮して規模を小さくするが、経済に対する効果はより大きくなることを国民に分かりやすく提示する、(2)雇用増につながる予算の使い方について、さらに雇用を増やす方向で数字の精査を進め整理する、などの点が重点的に話し合われた。
閣議後の会見で枝野政調会長は、民主党予算案の取りまとめのメドについて、「来週の閣議で、部門会議からのものとしては最終報告とし、『次の内閣』としての取りまとめに入りたい」との意向を示した。
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