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2001/09/08
<党強化全国集会>鳩山代表挨拶前半「小泉政権打倒の先頭に立って戦う」
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 民主党は9月8日、9日の両日、東京都内のホテルで「民主党強化全国集会」を開いた。 鳩山代表は冒頭のあいさつで、「あと1年の代表を続け、小泉政権打倒に先頭切って戦う」と決意を表明した。


2001.9.8
民主党強化全国集会
鳩山由紀夫代表あいさつ

■民主党をつくって本当に良かった。

 全国からお集まりの皆さん、こんにちは。皆様方が民主党という党を結党して以来今日までお守りをくださったことを、大変にうれしく思っています。結党のときから参加している1人として、民主党をつくって良かった、日本再出発に向けてご努力をいただいている多くのすばらしい方々にお会いすることができ、本当に民主党をつくって良かったと感じています。

 その民主党をつくった思いは何か。先ほど羽田特別代表からお話がありましたように、自民党一党支配の政治が腐敗を招き、ばらまきの中でむだな事業を日本じゅうに振りまきながらこの国をおとしめてしまった。そのような反省から「この国を立ち直らせたい。自分たち一人ひとりの身分だとかお金だとかを離れて、新しい政治の世の中をつくり出していきたい」、そういう純粋な意欲を持った方々が結集をして民主党ができました。

 まさに一党支配を打ち破るべく、2大政党政治の確立をしなければならない。そして2大政党政治の一翼を担いながら必ず政権を取る、民主党政治をつくり出す、その覚悟のもとで皆様方が結集をした。その思いはいまでもお一人お一人の心の中に赤々と燃えておられることを信じます。私もその1人です。

■参議院選挙、過半数割れは実現できなかった

 今回の参議院選挙、その1ページとして政権交代を実現させていくために、自公保政権を過半数割れに追い込むべく努力を重ねてまいりましたが、それは実現をいたしませんでした。森政権へのあまりの不信感の増大する中で誕生した小泉内閣が圧倒的な人気を博した。その陰に民主党は埋没をした。

 かくいう代表の私も大いに反省をしなければなりません。国民に人気のある総理や内閣を国民の皆様方に祝っていただくのは、国民の1人としては間違ったことではない。本当にこの国を良くするという私たちの考えている改革の道筋を彼らが本気で歩むことができるというのならば、そのことに対しても強い関心を持つのは当然のことだと思う。

 ただ、現実は違った。既に小泉総理は大きな妥協の道を歩み始めた。いまアメリカで小泉さんのことをどう評価されているか、1つの言葉だけご紹介しましょう、「sizzle only 」と言われているそうです。シズルとは聞きなれない言葉ですが、ステーキを焼くときのジュージューというおいしそうな音を出すことを言います。「音はするけれども、いつまでたってもステーキが出てこないじゃないか」、アメリカでは小泉さんのことをそのように評価をしています。それが現実の日本の政治です。

 「改革」という言葉が踊っています。その言葉を新聞紙上で見つけない日はありません。しかし、「改革」という言葉で国民の皆さんがいつまでだまされ続けるのか。その間、株価は1万500円程度に下がってしまっている。1万円を割るのではないかとさえ言われてしまっています。失業率は史上最悪、5%を超えています。統計数字の修正さえ行われれば、世界的な標準からいえば10%ではないかとさえ言われています。

■小泉「改革」は経済無策

 このような現実はなぜ起こったか。いつまでたっても小泉さんの「改革」は口だけではないか、何も実現されていないではないか。小泉さんは「郵政事業の民営化」という言葉を、それこそ構造改革の主だと言わんばかりに主張し続けてきました。昨今では郵政事業の民営化は必ずしも目の前の話ではないということで、「特殊法人の民営化・廃止」という言葉を盛んに主張し始めています。

 私たち民主党にとっても官から民、中央集権から地方主権、地域主権の分権国家をつくっていくために必要な改革であることは論を待ちません。ただ、だからといって、いま失業率最悪、株価低迷というときに、特殊法人をまず最優先する課題として、「だから私は構造改革をやっているでんすよ」、そのように国民の皆さんに見せかけながら、現実の経済政策はまさに無策じゃありませんか。本来なら真っ先に行わなければならない不良債権の処理がいまだに進んでいない中で、ある証券会社は「実は政府が発表している7倍もの不良債権があるのではないか」と指摘をしている始末であります。にもかかわらず柳沢大臣の責任が問われることを嫌って十分な施策が、というよりも、4カ月たっても5カ月たっても話が一向に進んでいません。

■民主党が経済の夢の部分を示す

 経済を新しい局面に導いていくために夢のある話が必要なのに、痛みを伴う話ばかりで、夢の部分は一向に伝わってきません。むしろ私たち民主党がそれならば夢の部分を示すべきではないかと思っています。 ある意味、今日までこの国は公共事業に依存してきた。

 景気も公共事業中心に進めてきた。これからはそのような官とか大きな企業とかを中心に経済を進めていくのではなく、一人ひとりの人間に焦点を当てた政治というものをつくり出していくことが求められている。一人ひとりのライフスタイルに合わせて、国民のどこが、何がいま求められているかというところを、一人ひとりの叫び声にもっと真剣に耳を傾ける政治こそ、いま求められているのではないでしょうか。

 いうまでもなく構造改革には痛みを伴います。そのための職業訓練、新しい仕事を求める方々に十分な仕事を見出していく仕事こそ本来最優先されなければならないのに、この部分もきわめて遅れています。私たちには彼らの欠点が十分に伝わってきています。ならば民主党として民主党版の構造改革を早急に打ち上げながら、その中に不良債権の処理の問題から、新しい産業をどのような価値観の転換の中でつくり上げていくか、そしてセーフティネットをどのようにしてしっかりと張ることができるか、そんな論点を早急にまとめてまいります。

 私たちはそれぞれ案を、すでに十分持ち合わせていますが、必ずしも国民の皆さんに見えていないというご批判は当たっている。そんな思いの中で、もっと国民の皆さん方の思いが私たちの思いと重なり合うように努力をしてまいりたいと考えています。

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