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2002/07/04
【参院厚労委】桜井議員、保険者種別間の負担の不公平質す
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 民主党の桜井充議員は4日、参議院厚生労働委員会で健保法改正案に対する質疑に立ち、国保・組合健保・政管健保の収支の内訳などを示しながら「一律3割負担は保険間の負担と給付の公平を図るもの」との政府の説明に根本的な疑問を提起した。

「何をもって『負担の公平』と言っているのか」との桜井議員の問いに、宮路厚生労働副大臣は「保険料負担と窓口の患者負担の合計ができるだけ公平であること」だとしたうえで、「一世帯あたりの保険料負担についてはすでに3つの保険者種別間で概ね年間15〜16万円に平準化している」と説明。

 これに対して桜井議員は、各種別の医療費の財源構成の面から見ると、公費負担以外の保険料と窓口負担の合計割合が国保の53%に対して組合健保は100%、政管健保は90%であるという数字を示し、「もし負担の公平を言うなら、公費も同じように入れなくてはいけないのではないか」と質した。

 坂口厚労相は、公費負担割合が異なる根拠について「それぞれの制度の成り立ち、負担能力の違い」「それぞれの保険制度が維持できるかどうかということ」を挙げたが、桜井議員は、「負担や給付の公平を図るという今回の改正の説明と矛盾する」「仮に所得再分配のために公費を入れるのであれば、赤字で苦しんでいる中小企業の割合が高い政管健保にも公費をもっと入れるべきではないか」と批判した。

 坂口厚労相が「国保と他の保険制度との年齢構成の違いも考えなくてはいけない」と補うと、桜井議員が「社会保障は、年齢でなく所得に着目した所得再分配だ。高齢だからなぜ手厚くするのか」と切り返した。坂口厚労相は「そこが民主党と私たちの違うところだ。一つの考え方ではあるが、実際に罹患率が違う」と述べたが、桜井議員は「所得再分配後の所得ではわれわれのような40代の世代が一番少ないのが現状。そこをこそ是正すべきだ。今回の法案ではとても公平にならない」と応酬した。

 桜井議員の明快で厳しい論駁ぶりに、満席の傍聴席からもたびたび歓声や拍手が沸き起こった。

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