参議院厚生労働委員会は23日、帝京大医学部の入学試験をめぐる宮路和明前副厚労相の「口利き」問題に関して、同大で内部調査にあたっている特別調査委員会の前田憲正事務局長(薬学部事務長)を参考人として招致し、質疑を行った。民主党からは小林元議員が質問に立ち、口利きの実態を追及した。
前田事務局長は健康上の理由で出席できなくなった冲永荘一総長の代わりに招致を受けた。質疑の中で前田事務局長は、「口利きが入試結果に影響を与えたことはなかった」と調査の結果を報告したが、口利き自体については「事務局長が電話を受けたと思われる」と答弁。宮路前副厚労相が電話で受験番号を伝えたとした冲永総長については、「確認したが、依頼を受けたことは全くないとのことだった」などと関与を否定した。
また前田事務局長は、他の政治家からも口利きがあったことを示唆し、「少しでも早く合否を教えてほしいと言われたら、むげに断るわけにもいかない」などと述べて、口利きが常態化している実態を浮かび上がらせた。
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