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2002/07/24
【衆院事態特】前原議員、有事下の日米軍事協力指針の遅れを指摘
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 衆議院武力攻撃事態特別委員会において24日、民主党の前原誠司議員が質問に立った。前原議員は、前回の質問で、武力攻撃事態下における国民の自由と権利の制限について政府見解の提出を求めていたが、この日回答が示されたため、その内容についてさらに追及した。

 前原議員はまず、憲法に定められた思想・良心の自由、信教の自由の保護について、政府見解では「外部的行為」がなされた場合には絶対的なものとは言えないとしていることを取り上げ、「教会や神社、仏閣などが自衛隊の作戦行動の障害になると見なされた場合、撤去される場合があるのか」などと、具体的に質した。津野内閣法制局長官は、「公共の福祉による制約を受けることはあり得る」とし、そうした措置をとる可能性もあることを明らかにした。

 また前原議員は、日本有事の際、米軍の日本法令に対する遵守義務の履行をいかに担保するかについて質問。川口外相は、日米合同委員会などにおいて必要な調整を行うなどと一般的に答えるに止まったが、前原議員は日本有事や周辺事態の際の日米防衛協力の中身がまったく詰められていないことを指摘し、日米防衛協力のためのガイドラインの日本有事版についてしっかり議論することを要求した。

 さらに前原議員は、有事に即応しうる自衛隊の能力についても問題にし、ソ連を仮想敵国とした冷戦時代の部隊編成・配置の改変、予備自衛官制度の強化などの必要性を提起。中谷防衛庁長官は、冷戦時代の部隊編成の新体制への改変について「10年かけて移行している過程」などと危機意識の乏しい答弁に終始した。

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