通常国会の最終盤を迎え、民主党は25日から東京都内で10か所連続の街頭国政報告会をスタートした。
初日の会場は、渋谷区・渋谷駅ハチ公前と墨田区・錦糸町駅前。
このうち、渋谷ハチ公前では、渋谷・中野区を選挙区とする長妻昭衆議院議員の司会で、山井和則、松野頼久、山花郁夫各衆議院議員、福山哲郎、小宮山洋子両参議院議員がリレーでマイクを握った。
この日の午後、参院厚生労働委で強行された健康保険法改正案の採決について、小宮山議員は「審議時間は衆院の6割、国民の声を聴く公聴会も開かれず、これでは参議院のチェック機能を果たすことはできない」と主張。また、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)の実施凍結については、山花議員が「違反したときに民間にはペナルティがあるが、行政機関にはない。このような欠陥が個人情報保護法案にある以上、この住基ネットを稼働させるわけにはいかない」と強い口調で訴えた。
JR錦糸町駅南口ロータリーでは、墨田・荒川区を選挙区とする井上和雄衆議院議員の司会で、山村健、今野東両衆議院議員、岩國哲人副代表、羽田孜特別代表がリレーでマイクを握った。岩國副代表は、「公共事業の“薄撒き、バラマキ、鉄火巻き(途切れ途切れの高速道路の例え)”に皆さんの税金が無駄に使われている」「腹巻に税金が消えていく政治ではなく、鉢巻きで汗水垂らして働く人々の政治を」とお得意のユーモアを交えて演説。
羽田特別代表は「景気回復や構造改革で自民党がきちんとした手を打てないのは、彼らの拠って立つ基盤である政官業の癒着やしがらみを断ち切ることができないからだ。しかし民主党の大半を占める若手議員たちには、そんなしがらみはまったくない。ぜひ民主党に政権をまかせて欲しい」と熱弁した。
街頭国政報告会は、国会最終日の31日まで、東京都内のターミナル駅を中心に、平日の夕方行われる。
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