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2002/07/26
【衆院外務委】瀋陽事件について阿南中国大使を追及
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 衆議院外務委員会は26日、阿南惟茂中国大使を参考人招致し、在瀋陽総領事館事件に関する質疑を行った。民主党から中川正春、首藤信彦、前田雄吉、木下厚の各議員が質問に立った。

 中川議員は、阿南大使に対し、瀋陽総領事館事件に関する処分で厳重訓戒を受けたことについて、「自らの処分をどう考えるか」と質した。阿南大使は、「職責を十分に果たせなかったことにつき、申し訳なく思っている」と反省の弁を述べたが、処分についての考えは示さなかった。

 続いて中川議員は、事件への対応について非を認めた大使に対し、「どこをどうすべきだったのか。何を間違えたのか」と追及した。

 阿南大使は、今回の事件への対応で瀋陽総領事館員に対する助言に不適切な点があったと答弁。その第1点として、「総領事館前での事態進行中、大使館公使から副領事に出した助言が十分適切でなかった」と述べた。第2点として、瀋陽での事件発生後に大使自らが岡崎総領事を大連での航空機事故への対応に向かわせたことを挙げ、「瀋陽総領事館事件の重大性を考えると、総領事は瀋陽で事態収拾にあたるべきだった」と述べた。

 中川議員はさらに、今回の事件に対する外務省の対応を時系列で示し、大使の初動がかなり遅かったのではないかと批判した。「大使はなぜ現場に出向かなかったのか。(中国側との)事実のすり合わせ、情報交換を行わなかったのか」と不十分な対応を質した。しかし阿南大使は、「8日段階では、事件の全貌を把握できていなかった。本省からの“とにかく抗議しろ”との指示に従った」などと自らの責任を回避する見解を示した。

 阿南大使は、今回の事件の責任について「岡崎総領事になすりつけるつもりはない」と述べながらも、「岡崎総領事に適切な対応を希望していた」などと総領事に責任を転嫁する答弁に終始した。

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