民主党の菅直人代表は21日、鹿児島県を訪れ、大口市ふれあいセンターに集まった500人を超える聴衆を前に「菅直人 日本の政治を斬る」と題して、講演した。
菅代表は保育園園長・後庵卯さんからの「安心して子育てできる社会をつくるにはどうすべきか伺いたい」との主催者挨拶を受けて、少子化問題と地域社会づくりをめぐる課題は重なっているとの見方を示し、地域社会で安心して子育てできる環境整備が必要と主張。行政主導の地域社会整備の必要性を訴えた。また、従来の近代化・工業化の延長線上にある開発による地域活性化ではなく、「農業・林業・漁業の見直し、環境保全事業への行政の取り組みによって若者が戻ってくる地域づくりを行うべき」と語った。
また菅代表は、イラクへの自衛隊派遣の問題にも触れ、「イラク戦争では協力できなかったから復興支援で、とした小泉首相の判断は果たして正しい道だったのか」として、イラク戦争の大義、非戦闘地域の認識等、あいまいな説明に終始したまま派遣に踏み切った政府の姿勢を批判した。
講演後の参加者との意見交換では、保育士をしているという参加者が「安心して子育てできる環境の整備と老後の不安を取り除いてほしい。民主党に期待している」と菅代表を激励。また、政府が進める年金改革への不安を訴える発言もあり、菅代表は先の衆議院選挙で示した民主党の持続可能な年金制度改革案を説明した。
集会には長崎県選出の山田正彦衆議院議員も参加した。
また、集会の帰路に菅代表は、センター近くのみどり保育園を訪問。園児や保護者と交流し、園児たちからかわいい合唱の歓待を受けた。
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