参院本会議が27日開かれ、平成14年度決算を審議。民主党・新緑風会から川橋幸子議員が質問に立った。
川橋議員は冒頭、「参院の独自性は決算重視にあり、決算審査内容を充実し次年度予算へ反映させるため、決算の国会への早期提出の実現が必要」と力説。次いでスパウザ小田原など巨額な出資金で建てられた年金福祉施設の安値売り急ぎについて、小泉首相以下の「丸投げ・丸受け」体質による「政治と行政のもたれ合い、無責任」の結果だと迫った。
また、「財政再建のためには税収の正確な見積もりが不可欠」だとして見積もりの精度向上を求め、小泉首相の国債発行額「30兆円枠」の公約違反について「今も大したことはない、という気持に変わりはないか」と追及した。さらに「改革の痛み」について失業率や非正規雇用の急増など労働市場の実態を「首相は知らないか、あまり関心がないのではないか」と皮肉るとともに、若年失業の深刻化について「若者にとっては『雇用崩壊』どころか『人生の夢の崩壊』になりかねない状況を政治家はじめ経済、教育のリーダーたちは分かっているのか」と迫った。
最後に、財政難の理由によるODA(政府開発援助)の減額は「哲学なき我が国外交の姿を国際社会にさらけ出すことになる」と指摘し、「国連開発目標や人間の安全保障に関するODAについて日本としての数値目標を示す時期だ」と説いた。
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