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2004/03/04
菅代表、京都で鳥インフルエンザ対策を視察
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 民主党の菅直人代表は4日、前日に高病原性鳥インフルエンザの2件目の感染が明らかになった京都府内に入り、状況を視察するとともに、対策にあたる自治体、関係業者らを激励した。視察には、民主党京都府連代表の福山哲郎参議院議員、前原誠司、梶原康弘、泉健太の各衆議院議員も同行した。

 菅代表らはこの日午前、丹波町の感染発生農家から半径30kmの移動禁止区域内にある綾部市内の養鶏農家を同市の四方市長とともに視察。経営者から「補償を早く決めてもらわないと、規模が小さいところほどすぐにやっていけなくなる」など、切実な訴えを聞いた。

 なお、このあと最初に感染が発生した養鶏場(浅田農産丹波農場)を視察する予定だった菅代表は、丹波町が新たな感染の発生で対策に追われており、外部の人間による第2次感染の広がりも警戒していることから、これを中止した。

 午後は京都府庁で、山田府知事と会見。府の対策の経過についてビデオで報告を受けるとともに、国の取り組みに対する要望を聞いた。山田知事は、感染ルート解明、ワクチン開発、早期届出のための法整備、しっかりした補償・補てん措置などを急ぐよう求めるとともに、「これはもはや大規模な災害であり、国を中心にした情報・対策の一元化が必要だ」として民主党に働きかけを要請した。

 その後菅代表らは、府内の関係団体と会合を持ち、実情を聞いた。生産者団体からは「国産のいい卵を作っているのに、出荷できずに古くなって、処分しきれないまま公害になってしまうことを恐れている。一日も早く移動制限が解けるように協力したい」との痛切な発言があったほか、小売業の団体からは「行政から迅速な情報提供があれば、(感染鶏の肉などの)出荷を水際で止められた。こうなってしまうとわれわれには何の補償もない」、消費者団体からは「食べ物から人に感染した例はないというだけでなく、安全性に関するもっと的確な情報を出して、消費者の不安を解消してほしい」などの意見が出された。

 菅代表は、視察の感想も交えながら、十分な補償措置が万一の場合の早期報告にもつながること、国は縦割り行政の弊害を廃し、統一的な対策本部を設置して危機管理的に対応すべきことなどを提起。「スピーディに、できることはすべてやる。党としても最大限の取り組みを行うので、みなさんも大変だけれど頑張ってほしい」と参加者を激励した。

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