現職閣僚の国民年金保険料未納問題をめぐって中断していた衆議院厚生労働委員会の23日の審議は、夜に入って再開し、民主党の枝野幸男政調会長の求めに応じて出席した中川経産相、麻生総務相、石破防衛庁長官の3大臣が保険料未納を陳謝した。
審議の冒頭、3大臣が釈明。麻生総務相は3年10カ月分、石破防衛庁長官は1年5カ月分、中川経産相に至っては21年分の保険料が未納であったことを認め、「申し訳ない」「お詫びする」などと述べた。これに対して枝野政調会長は、「事の本質を理解していない。自分が義務を果たしているかも確認しないで国民に値上げをお願いする法案に署名していることの政治的責任をどう考えるのか」と厳しく追及し、3大臣に辞任を求めた。しかし、3大臣は「辞任するつもりはない」(麻生)「小泉総理が判断されること」(中川、石破)などと居直った。
また枝野政調会長は、「未納者に強制徴収をかけ、保険料を使って納付のキャンペーンまで展開しながら、実は足元に3人も未納者がいたなどということが許されると思っているのか」と厚労省の責任も追及。しかし、坂口大臣は「反省して、さかのぼって2年分は払っている。それ以上してもらうことはない」などと責任感のない答弁に終始した。枝野政調会長は、26日までに副大臣を含めた全閣僚の納付状況をあらためて確認し、間違いがあれば公表することを坂口大臣に確約させた。
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