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2004/05/10
シンクネットが田中長野県知事ら迎えシンポ開催
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 シンクネット・センター21(理事長=宇沢弘文東大名誉教授)は10日午後、東京都内で「地域から豊かな社会をつくる──コモンズからはじまる信州ルネサンス」と題し、長野県が3月にまとめた中長期ビジョンに関する政策シンポジウムを開いた。
 
 パネリストは、ビジョン策定に加わった宇沢理事長と川勝平太・国際日本文化研究センター教授、川の自然環境保全などに取り組む大熊孝・新潟大教授、田中康夫・長野県知事の4人。
 
 宇沢理事長は、地域の歴史・文化や人のつながりを大切にし、そこに生活する人々が自然環境、社会的インフラ、社会制度などの社会的共通資本を維持管理するシステムを「コモンズ」と定義。地方自治体の役割はコモンズの主体的・自律的な地域づくりを補完的に支援することだとした。
 
 川勝教授は、田中知事の「脱ダム宣言」などを「国家からの自律宣言」だとし、「東京時代の終焉」と「長野モデルの21世紀的意義」を強調した。
 
 大熊教授は、「副作用の多いダムに頼らない治水手段は十分ある。どういう治水を行うかは地域住民が判断すべきだ」と「技術の自治」を提唱した。
 
 田中知事は、「ダムを造るか造らないかでなく、背後にある補助金や利権の仕組みを根底から変え、目指すべき社会像が重要」「個人に立脚したコモンズ」を起点に、国家から自律した「ユナイテッド・インディビデュアルズ」としての信州を目指すと表明した。

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