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2004/05/26
【参院本会議】広野議員、首相再訪朝を「弱腰外交」と批判
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 参議院本会議で26日、小泉首相の北朝鮮訪問に関する報告と質疑が行われ、民主党・新緑風会の広野ただし議員が首相の再訪朝をめぐり16項目の問題点を質した。
 
 広野議員は冒頭、首相の再訪朝について「拉致被害者のご家族5名の帰国を除けば大失敗だった」と断じ、曽我ひとみさんの家族が北朝鮮に留まったこと、横田めぐみさんら安否が確認されていない10名や、10数名あるいは数百名といわれる特定失踪者の情報が全く明らかにならなかったことについて「総理自らが二度も訪朝したにもかかわらず、誠に不充分、本当に残念」と指弾。日帰り外交で、一時間半という短時間で終わった会談からは問題解決に向けての小泉首相の気概や意気込みは伝わらないと批判した。
 
 その上で広野議員は、曽我さん家族の帰国への具体的スケジュール、夫のジェンキンス氏が米国の訴追を免れる見通し、安否不明者10名の再調査と情報提示の期限、特定失踪者に関する情報とその取り扱いをめぐる日本と北朝鮮との対応等を質した。
 
 小泉首相は曽我さん家族の帰国について「ご一家が第三国で再会し、再び生活を共にできるよう最大限努力する」とするに留まり、具体的スケジュールは示せなかった。ジェンキンス氏の追訴をめぐっても「米国政府との間で身柄の扱いについて何らかの合意があったということはない」と答弁。安否不明者10名については「早急に北朝鮮側に再調査を求める一方、わが国独自の調査結果ともつき合わせて真相の究明を図っていく」などと通り一遍の答弁で、調査期限を北朝鮮側に求めないことも明言した。特定失踪者の調査をめぐっては何ら具体的な発言はなかった。
 
 広野議員はまた、人道支援といえども25万トンの食糧、1000万ドルの医療品支援は、国際社会に「日本はやはりお金で解決するのか」という印象を植え付け、日本の将来に大きな禍根を残すと指摘。会談で「経済制裁はしない」と明言した小泉首相の姿勢をめぐっては、外国為替法の改正、特定船舶の日本への入港禁止の法案等、拉致問題の全容解明につながる外交カードを自ら棄てる、外交上の大失態である点を指摘。「対話と圧力と口にしながら、弱腰外交といわざるを得ない」として、再訪朝をめぐる小泉首相の姿勢を厳しく批判した。

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