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2003/02/20
【衆院予算委】細野議員、農水相めぐる資金疑惑の数々を追及
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20日、衆議院予算委員会で「政治とカネ」問題をめぐる集中審議が行われ、民主党の細野豪志議員が午前と午後の2回にわたって質問。大島農水相をめぐって、政策秘書・宮内氏の脱税、八戸医療専門学院の入札や八戸市内のイトーヨーカ堂撤退に関わる疑惑、農水相の妻が役員をつとめる商事会社の問題などを追及した。

 午前中の質疑では、2000年6月の衆院選直前、八戸市内のイトーヨーカ堂の撤退をめぐり、同店に経営を続けるよう働きかけてほしいとして、ビル管理会社社長が大島農水相側に現金600万円を手渡していたことが明らかになった。大島農水相は当時の公設秘書が600万円を受け取ったことを認め、「秘書は私に報告せずに、1年半近く600万円を預かったままにしていた。流用したのではないかと思って、ただちに返しなさいと言い、秘書を辞めてもらった」などと答弁。これに対して細野議員は「政策秘書に続いて、今度は公設秘書。もう秘書に責任をなすりつけるのはやめるべきだ」と、厳しい口調で指弾した。

 また細野議員は、地元秘書がかつて設立した八戸市内の商事会社が解散しつつも名称を変えて存続している問題を取り上げ、役員となっていた農水相の妻の報酬額を質問。農水相は「(月額)10万円前後ではなかったかと聞いているが、10年前の話であり、資料はない」などと答弁。報酬は50万円だったとの情報もあると重ねて質問した細野議員に、農水相はあくまで「10万円だったと思う」とあいまいな答弁を繰り返した。細野議員は「妻が役員に座って報酬を得る仕組み」自体に疑問を呈し、妻の業務内容を質すと、農水相は「(会社を設立した)地元秘書の相談に乗ったりしていた」などと、これもまたあいまいな答弁に終始した。

 細野議員はさらに片山総務相に対して、政治団体が提出を義務づけられている政治資金収支報告書のうち、総務省が所管する団体分の原本の公表を要求。片山総務相から「2003年度中にインターネット上で公表する」との答弁を引き出した。

 午後の質疑でも細野議員は、ビル管理会社社長から大島農水相側に600万円が渡った問題を取り上げ、「会計責任者が5万円以上の献金を受け取りながら、収支報告書に記載しなかったのは明らかに政治資金規正法違反だ」と指弾。「これでもまだ大臣を続けるおつもりか」と農水相に辞任を迫った。農水相は「個人として預かっていたもので、政治資金として処理のしようがない」などと、他人事のような居直り答弁。細野議員は小泉首相に矛先を変え、「任命権者として国民の疑問にしっかり答えてほしい」と答弁を求めた。しかし首相も「大臣もしっかり調査して説明すべき」などとするだけで、違法か否かについては明言を避けたため、議場は騒然となった。細野議員は「(この答弁で)政治は破綻した。国民がいかに失望したか総理は考えてほしい」と厳しい口調で批判した。

 細野議員は最後に、選挙事務所で資金を受け取りながら、最終的に個人で流用することなど客観的にありえないと指摘したところ、大島農水相は激昂。「私の名誉のためにも聞き捨てならない。確証を理事会に出して、私に反論させてくれ」などと語気を荒げた。細野議員はすかさずこれを受けて「大臣、やりましょう。この藤田秘書をめぐってどんな問題があるか、あなたにこそ証明する義務がある。ぜひ、大臣自身から秘書に証人喚問を求めてほしい」と逆提案した。

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