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2003/02/21
【衆院予算委】原口、末松、山花議員が受刑者死亡事件で法相を追及
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衆議院予算委員会は21日、一般的質疑の中で、名古屋刑務所での受刑者暴行・死亡事件を引き起こした法務行政について集中的に審議した。民主党からは、原口一博、末松義規、山花郁夫の3議員が質問に立ち、法務省ぐるみの隠蔽体質を厳しく指弾すくとともに、監督責任を放棄してきた森山法相の責任を追及した。

 原口議員は、今回消防ホースによる高圧放水が原因と判明した一昨年12月の直腸裂開等による受刑者死亡事件に関し、森山法相が昨年11月時点で社民党議員の質問に答えていることを重視、「今月12日の容疑者逮捕で初めて事件を知った」という森山法相の答弁との矛盾を突いた。森山法相は、昨年11月の答弁について、「同じ名古屋刑務所で直前に起きた別の二つの事件に頭が行っており、混乱した状況のなかで答弁していた。一昨年12月の事件について答えたものではない」との釈明を繰り返した。原口議員は「つじつま合わせの答弁で、国会を軽視したもの。納得できない」と法相の姿勢を批判した。

 末松議員は、昨年11月時点ですでに国会で「自傷」という説明に強く疑問が表明されていたにもかかわらず、これを「重要な事案ではない」として法務省矯正局長が法相に報告せず、法相も局長に何も報告を求めなかったことを取り上げ、「こんな管理体制があるのか。そのために何人という人が亡くなっていくのだ」と強く非難。矯正局長は「今回の情報の取り扱いについては弁解しない。即座に報告すべきだった」と全面的に非を認めたが、森山法相は、「行刑の方策を見直すべきだ。よく考え直し、改めて欲しい」と他人事のように答えた。

 山花議員は「そもそも大臣の認識が軽すぎる。民間企業であれば従業員がこれだけ殺害事件を起こし、経営者が事なきを得ることなどあり得ない」として、森山法相の一連の姿勢を厳しく批判するとともに、その責任を指弾した。山花議員はまた、00年に別の受刑者から森山法相に宛てた刑務官の暴行等を訴える情願が出されていたにもかかわらず、法相本人の目に留まることなく「申立てに係る事実は認められない」として法相名で訴えが却下されていた事実を明らかにし、「これが適切に処理されていたら、受刑者の死亡事件も防げた」と追及した。矯正局長は「数十年来行われてきたこと」と長年の慣例だったことを認め、人権侵害の根深さを浮き彫りにした。

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