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2003/02/21
菅代表、全国対話行脚を山形からスタート
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民主党の菅直人代表は21日、代表就任以来の“公約”となっていた地域対話のための全国行脚をスタートさせた。第一弾は、米沢市をはじめとした7市10町を擁する山形2区。この日、夕方から米沢市内に入った菅代表は、同選挙区の近藤洋介公認候補予定者とともに、市内の織物工場と畜産農家を視察した後、川西町で「本気で農業!食と農で日本を創る」と題した農村対話集会に参加した。加藤公一、阿久津幸彦の両衆議院議員も同行した。

 菅代表が最初に訪れたのは、米沢の伝統的な地場産業である米沢織物の主力工場。最新の超自動織機が並ぶ生産現場などを見て回った。経営者は、独自技術によって中国製品と対抗しているものの、現在の不況下で苦戦を強いられている現状を紹介。「借金を棒引きにしてもらえるのは大企業だけ。われわれ中小には何もない」という訴えに、菅代表は「ここのように、意欲と技術を持った中小企業こそが日本経済を支えている。今の政府の誤った経済対策を早急に正して行かねばならない」と答えた。

 続いて菅代表は、米沢牛の伝統を守る畜産農家を訪問。立派な黒牛が居並ぶ牛舎に入り、安全でおいしい食肉を供給するために飼料や水、衛生環境などにおける工夫を重ねている様子を興味深げに見て回った。

 夕刻6時半から川西町の農業改善センターで開かれた農村対話集会には、地元の生産者を中心に、農産物の加工、流通、販売などに携わる約70名が参加。畳の上に胡座をかき、有機米のおにぎりをほうばりながら、農業経営の現状や農政の問題点、これからの農業のあり方などをめぐって熱のこもった討論を交わした。

 現在の農政に対して参加者からは、「減反強制政策はもうもたない」「食料自給率を上げるというが、どうやるのか」「輸入農産物の検査体制をしっかりすべき」などの疑問や不満が出された。菅代表は、農水省による全国画一の農業政策の押しつけはもはや限界だ、と指摘。地域ごとの特色を生かし、生産者と消費者が密着した安心な農業をつくっていく必要がある、との考えを述べた。

 また、農業の将来をめぐっては、担い手の育成が進んでいない現状について危機感をもった訴えが相次いだが、その他方で若い営農家から「国の補助に依存しない自立した農業をつくる時だ」といった意見も出され、議論は盛り上がった。

 菅代表は最後に、「本当に勉強させていただいた。若い人たちの熱意に触れ、農業の将来は決して暗くないと確信した。民主党ももっと力を付けて、日本の農政を変えていきたい」と決意を述べ、対話集会を締めくくった。

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