民主党ネクストキャビネット（ＮＣ）は１０日、「金融再生の基本方針」とペイオフの再延期について協議し、方向性を確認した。

「金融再生の基本方針」は、金融危機管理策の具体的手順と政府・与党内の検討項目に対する見解からなる。五十嵐文彦ＮＣ金融担当相は、同方針の趣旨について「金融再生こそが経済再生の第一歩であり、われわれは金融再生計画や金融再生ファイナルプラン関連法案など多くの政策を発表してきた。一刻も早くそれらの法案を成立させ、金融危機管理策を実行していくことが、金融危機を克服する唯一の道である」と説明、承認された。

　また、ペイオフ再延期については、「小泉内閣が再延期を決定したことは重大な政策転換である。金融システムは健全だと問題を先送りし続けていたことの責任は極めて重大であり、小泉首相はまず自らの責任を明らかにすべきである」と政府・与党の対応を厳しく批判するとともに、金融再生ファイナルプランを直ちに実行し、金融システムの健全化を図った上でペイオフ凍結を解除するという方向性を示した見解案を全体で確認した。

【金融危機管理策の具体的手順】
１．問題銀行の準国有化
２．銀行経営者及び監査法人の宣誓
３．緊急一斉検査
４．債務超過銀行等の破綻処理
５．過小資本銀行への公的資本増強
６．特別公的管理銀行の再編
７．不良債権の直接償却
８．新銀行の民営化
９．親銀行の民営化
10．地域金融の円滑化