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2003/03/03
【衆院予算委】イラク攻撃支持に傾く政府を追及
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衆議院予算委員会で3日午前、外交問題に関する集中審議が行われ、民主党から伊藤英成、首藤信彦、前原誠司の各議員が質問。イラク問題、北朝鮮問題に対する政府の対応を質した。

 伊藤議員は、北朝鮮との国交正常化交渉は核など大量破壊兵器の完全廃棄が大前提であることを確認した上で、同国に対して食糧支援など人道支援を行う場合の条件について質した。しかし川口外相は、「状況に照らして、その時に考える」などといい加減な答弁。伊藤議員は、「原則がない。どうしてそんなことで日本の外交・防衛ができるのか」と厳しく指弾した。

 またイラク問題では、1日からイラクが「アルサムード2」ミサイルの廃棄に着手したことにも踏まえながら、「査察延長の有効性に重大な疑問がある」とした原口国連大使の演説の妥当性を追及。川口外相は、「(査察に積極的に協力しようという)イラクの態度が見えない」「本当にやる気があるのか不明」などと、イラク側の主観的意図を憶測することしかできなかった。

 首藤議員は、イラクが防衛ミサイルの廃棄を開始し、ブリクス国連監視検証査察委員長らも査察の進展を認めていること、またイラク攻撃を準備する米軍に対してトルコが便宜供与を拒否したことなど、イラク問題をめぐる最新動向を指摘した上で、米国がなお強行しようとしているイラク攻撃の根拠は何か、と改めて質した。これに対して小泉首相は、「イラクが本当に(査察に)協力していると思っているのか。見解が違う」などと、情勢を無視して言い放ち、ひたすら米国に追従する姿勢をあらわにした。

 前原議員は、9・11テロ以降、米国の戦争観が変化していると指摘。テロ支援などを通じて間接的に仕掛けられる戦争に対して、国連決議の有無とは関係なく自衛権行使で対決するという現在の米国の考え方に対する政府の評価を質した。小泉首相は、米国の自国防衛に関する考え方に変化が出てきたことは「理解できる」とした上で、武力行使は国際法に則って行われることが望ましい、と答えた。

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