チュニジアの政府系日刊紙「アッサハーファ」国際政治部副編集長のジャマール・アルファーウィ氏が24日、民主党本部を訪れ、党男女共同参画委員会の鎌田さゆり委員長、榛葉賀津也副委員長と会談した。
アッサハーファ紙は1984年にチュニジアで創刊された政府系日刊紙で、発行部数は約2万5000部。内政から国際情勢に及ぶ広範な記事を掲載している。今回の来党はアルファーウィ氏からの要請で実現したもの。
鎌田委員長は冒頭、「家事分担をし、女性が社会に進出していくことを肯定する男性は日本では増えつつあるが、女性が議員に立候補し、選挙に立候補するのは実質的には大変。そこで民主党は女性支援基金を設けて、選挙の供託金を提供するバックアップ体制を整えたり、政治スクールを開催し、女性の政治参加を高める活動を展開している」と説明した。
アルファーウィ氏は、チュニジア社会での女性の地位について、1956年の独立当時から法律に女性の権利を保護する内容が盛り込まれ、イスラム社会では唯一女性の自由な結婚を認めていること、一夫一婦制であること、避妊・中絶も認められていること、女性差別につながる後進的なアラブ連盟の取決めへの不参加を決めていることなどを説明。「ドイツやイタリアの女性がチュニジアの男性と結婚するケースがよくあるが、チュニジアの方が本国より女性の権利が守られているとの指摘があるぐらいだ」と語った。チュニジアでは5名の女性閣僚がおり、議会の委員会には必ず女性が1人以上加わらなければならないとされている。
榛葉副委員長は「日本では自民党政治が長く続き、政治家・政権を選択する姿勢が国民から奪われてきた。民主党が政権政党となり、女性の政治参加や女性政策拡充に力を注がなければならない理由はそこにもある」とした。また会談では、女性の政治参加を拡大していくためには、教育を通じた意識向上が重要であることなどが話し合われた。
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