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2002/10/24
【衆院予算委】海江田議員、政府の「加速」路線のずさんさ批判
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 民主党の海江田万里政調会長は、24日の衆議院予算委員会で質問に立ち、政府の経済対策などについて厳しく質した。

 海江田議員は、質問の冒頭、大島農水相の前秘書官をめぐる口利き疑惑について農水相に重大な監督責任があることを指摘し、「もし(口利きした企業との間で)現金の授受があった場合、辞任するべきではないか」と追及した。しかし農水相は、「しっかり調査し、説明することが監督責任者としての義務」などと繰り返し、最終的な責任の取り方については語らなかった。

 続いて海江田議員は、政府の中小企業対策について質問。まず、現在の中小企業の深刻な状況に対して首相がどのような危機意識を持っているかを質した。しかし首相は、「2、3年は低成長はやむを得ないと就任当時から言ってきた」「停滞しているからこそ“改革なくして成長なし”路線を進めていく」などと発言。海江田議員は「低成長とか停滞という状況ではない。底なし沼のようにどんどん落下しているという事態だ。危機意識がまったく欠けている」と厳しく批判した。

 また、「金融機関の不良債権は増え、仲介機能も低下して中小企業が潰れている。1年半で金融改革はまったく進んでいない」とし、柳沢金融担当相を更迭したのはその証拠だ、と指摘。首相は「改革は進んでいる。さらに加速させる」などと強弁したが、進んでいる証拠を1つでも示せと迫られて、答えに窮する始末だった。

 その上で海江田議員は、「中小企業の方々に話を聞くと、一番心配しているのは融資の問題と外形標準課税のことだ」として、中小企業に対する課税強化になる恐れがある外形標準課税を来年4月に一斉導入するという従来の政府方針に疑問を呈した。片山総務相は、大企業と中小企業を分離し、段階的に導入することを考えているとし、来年4月の一斉導入は行わないことを明言した。

 海江田議員はまた、失業者の増大などに比して政府の雇用対策が遅れていることを指摘。とりわけ、給付を支えるための雇用保険制度改革を急ぐよう要求したが、坂口厚労相は、全体の雇用政策の中でやるべきだと述べるにとどまった。

 海江田議員は日朝首脳会談についても取り上げ、金正日国防委員長が核査察の全面受け入れを確約したという首相の発言の根拠について質した。首相は日朝平壌宣言の文言をもって「確約」だとしたが、海江田議員は「関連するすべての国際的合意を遵守することを確認」という文言だけでは不十分だとし、今後の交渉の中で査察が実現されるようしっかり取り組むよう求めた。

 さらに海江田議員は、イラク攻撃問題に関連して、湾岸戦争当時に米軍が使用した劣化ウラン弾によって同国の子どもたちが直接・間接に被曝し、深刻な被害が出ていることを指摘。政府としても支援を検討すべきだと要請した。川口外相も「そうしたい」と答えた。

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