来日しているアフガニスタン移行政権のアブドラ・アブドラ外務大臣が30日、民主党本部を訪れ、鳩山由紀夫代表らと会談した。
会談では、まずアブドラ外相が、今年1月のアフガニスタン復興支援国際会議(東京会議)以降の国家建設の現状について報告。6月のロヤ・ジルガの実現とカルザイ大統領の選出を土台として、政治、経済、国防、警察など政府機能が着実に整備されてきているとし、日本からの各分野での復興支援に謝意を表した。また、懸念されている治安問題については、「タリバンやアルカイダと結びついたパキスタン過激派の動きなど、テロの要素も残っているが、基本はむしろポジティブな展開だ」と安定への自信を示した。
アブドラ外相は今後の課題として、政府の下への各地方の再統合と法の支配の確立を挙げ、それに向けて現在、各地の軍のリーダーらに働きかけていることを明らかにした。
鳩山代表は、民主党がカルザイ暫定政権議長(当時)に訪日を要請して実現した東京会議の意義を振り返りながら、移行政権の下で新たな国づくりが進展していることに喜びの意を表し、「これからも貴国との人的交流を深めていきたい。党として、日本国民として、アジアの同胞として、これからも(アフガン復興のために)何をなすべきか考えていきたい」と述べた。
また鳩山代表は、アフガン暫定政権で女性大臣を務め、現在は人権委員会委員長であるシマ・サマルさんらを招いて、来月に東京で女性の自立支援について話し合う「アフガニスタン女性支援会議」を開く計画を紹介、協力を要請した。
会談には、大畠章宏役員室長、首藤信彦衆院議員、川内博史衆院議員、鈴木寛参院議員が同席した。
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