民主党の鳩山由紀夫代表は30日の党首討論終了後に定例会見に臨み、小泉首相との経済対策をめぐる議論を振り返って、「(国民の)深刻な実感と(政府の)ペーパーがかけ離れている」と改めて政府を批判した。
会見で鳩山代表は、まず経済政策をめぐる議論について、首相が現在の不良債権額や公的資金投入について具体的に説明しようとしなかったことを取り上げ、「あまり関心がないのか」と厳しく指摘。また、鳩山代表の追及に対して首相が銀行経営者の責任を問う意向を示したことを重視し、政府が総合デフレ対策を出して以降の焦点になるという考えを示した。
また日朝交渉をめぐる議論については、「(日本側の)初動の甘さが交渉に影を落としている」と改めて指摘。当初、5名の拉致被害者が一時帰国後に北朝鮮に戻ることを約束してしまったことや、9月17日の首脳会談の30分前に初めて被害者の安否情報を聞いたことなどを挙げ、「(結果として)北朝鮮主導で交渉を進めてきてしまった。北朝鮮と外務省のやりとりの上に乗っかってやってきたツケだ」と首相の交渉姿勢を厳しく批判した。
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