民主党の野田佳彦国会対策委員長は、20日朝の定例記者会見で、19日の党首討論での小泉首相の対応について「今までのなかで、小泉首相が一番逃げた党首討論だった。菅代表はじめ野党の4人の党首は、小泉首相が米国を支持する理由・根拠を一貫して質したが、小泉首相は最後までかわしながら時間稼ぎに終始していた。きわめて不誠実な態度だ」と感想を述べた。
野田国対委員長はまた、野党側がイラク問題での本会議質疑を開戦前に行うとともに、イラク問題の平和的解決を求める国会決議を行うよう求めているにもかかわらず、与党側がこれを拒み続けていることについても、「英国でも9時間半の集中審議で激論を戦わせていた。開戦前の審議を避け続け、小泉首相がぶら下がりの記者会見(注)で突然重要な方針を表明するのは、本当に民主主義の国と言えるのか」と厳しく批判した。
与党側の提案によれば、開戦と同時に小泉首相が記者会見、その後、政府の安全保障会議、閣議を開いて対応を協議したのち、福田官房長官が記者会見。そのうえで、衆院本会議で首相が政府の方針を報告、参院本会議でも同様に報告したのち、それぞれ6時間程度の質問通告時間、答弁作成時間をおいて衆参両院の本会議を再開、各党が質問を行う。米国がいつ武力行使を開始するかにもよるが、本会議質疑は夜半以降になる見込み。
(注)記者会見場で行う正式の記者会見ではなく、通りすがりに立ち止まって記者の質問に答えること。
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