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2003/03/24
【衆院予算委】前原議員「米空母の横須賀出撃は安保条約違反」
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衆議院予算委員会における24日の質疑で、民主党の前原誠司議員が質問に立ち、米英軍らによるイラク攻撃の国際法的根拠、日本の基地を出撃拠点とした米軍の行動と日米安保条約との関係などについて政府の見解を質した。

 前原議員はまず、政府が今回の米英軍らによるイラク攻撃の国際法的根拠として国連安全保障理事会の決議1441、687、678を挙げていることについて、「国連決議の有権解釈権は安保理にある。現にアナン事務総長は米国らの(イラク攻撃の)決定は国連憲章違反だと言っている。加盟国の勝手な解釈で攻撃が可能なのか」と質した。これに対して川口外相は、「アナン氏に有権的解釈の権利があるのか」などと暴言を吐いて居直った。前原議員は、「一国の外相の発言として重大だ」と厳しく抗議し、国連決議の有権解釈権に対する政府の統一見解を示すよう求めた。

 また前原議員は、横須賀を母港とする米空母キティホークがペルシャ湾に出動しイラク攻撃に参加することについて日米間で事前協議がなされていないことを確認し、「こちらから求めるべきこと。主体性のかけらもないではないか」と厳しく指摘。同時に、米軍に対して極東の平和と安全に寄与する目的で日本の基地の使用を認めた安保条約6条に反する、と追及した。しかし、川口外相は「キティホークは日本から移動しただけ。移動は軍隊の運用の一部であり、問題ない」などと稚拙な論理でごまかした。前原議員は、「安保条約の逸脱は明白だ。いつまで米国のために拡大解釈を続けるのか」と強く批判し、キティホーク出撃をめぐる安保条約6条の解釈についても政府統一見解の提示を求めた。

 さらに前原議員は、米国のイラク攻撃が大量破壊兵器の廃棄ではなく明確にフセイン政権の転覆を目的としていることを指摘し、これについても国連憲章違反だと追及した。しかし川口外相は、「武装解除をフセインが認めない以上、イラク攻撃とその最大の障害たるフセイン政権の打倒は重なる」などと、ブッシュ大統領顔負けの論理を展開し、あくまで米国の行動を支持する姿勢を明らかにした。

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