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2006/01/30
補正予算に対する対応について
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民主党政策調査会長
松本 剛明


 民主党は、政府提出の平成17年度補正予算に対して反対する。本補正予算には、災害関連予算などの必要な対応も含まれているが、以下に掲げるように、豪雪対策、アスベスト、「子どもの安全」など現下の喫緊の課題に十分に対応できていないことが、その理由である。民主党は、これら課題への対応を含めた補正予算案を提案したが、政府与党はこれを真摯に受け止め、今からでも、補正の組替に取り組むべきである。

○ 補正予算には約5700億円の災害対策費が計上されているが、これは昨年の梅雨全線豪雨、台風14号対策が中心であり、緊急性を要する年末・年始の豪雪対策は含まれていない。既に年間の除雪費用の大半を費消した自治体もあり、国民生活の安全を確保するためには、除雪費用を中心に豪雪対策費用を計上すべきである(民主党案では200億円計上)。

○ アスベスト被害者救済については、被害者への対応が「救済」なのか「補償」なのか、考え方の根幹が民主党と異なる上に、政府案は労災適用の有無で救済内容に著しい格差がある。これでは、政治自身が言う「隙間の無い対策」ということはできない(民主党案では、格差解消のために25億円計上)。

○ 子どもの安全に関して「犯罪から子どもを守るための対策」として「緊急対策6項目」を昨年末に閣議決定しておきながら、補正予算には何ら関連予算を計上していない(民主党案では7235億円計上)。
 また公立学校の建物には築35年以上の極めて耐震強度が脆弱であることが懸念されるものが17%以上(推定)も存在する。このような建物で多くの子どもが一日の大半を過ごしていることが考えれば、対策は一刻の猶予も許されない(公立学校校舎の耐震化予算:政府案277億円、民主党案5541億円)。

○ 耐震偽装対策は、まず事業者・政府の責任を明らかにし、その責任に応じた負担を求めるべきであり、かつ災害被災者との公平性を十分に勘案すべきである。また被害者救済の枠組みとして既存制度を利用するとしているが、官僚の裁量性が極めて大きく、大きな疑問が残る。さらに耐震診断は、耐震偽装関連物件に限らず、広く、迅速に実施すべきである(民主党案では、耐震診断費150億円=5000棟分を追加)。


以 上

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