「石井紘基衆議院議員お別れの会」が7日、東京都内で開かれ、衆参議長をはじめ約2,000人が参加。石井紘基衆議院議員に別れを告げるとともに、故人の不正を憎む遺志を継ぐことを誓い合った。
会の冒頭、「不惜身命」を身上に正義を貫いた石井議員を偲ぶ映像が流され、会場の涙を誘った。続いて綿貫民輔衆議院議長から衆議院弔詞が捧げられた。会の主催者を代表して、鳩山由紀夫民主党代表が「石井さんと呼べば声が返ってくるようだ。命を惜しまず活動され、本当に命を失ってしまわれた。彼ほどの正義漢はおりません。手と頭で調査し、国民にとって大事なものは何かを追求した。彼は『日本にはまだベルリンの壁がある』と言っていた。これを取り払うのが私たちの仕事。この日本を国民のためになるよう作り変えていきたい。彼の死を無駄にしてはいけない。石井議員の大きな足跡をしっかり身に付けることで、日本を変えるのだと誓いたい」と挨拶した。
石井議員夫人のナターシャさんは「紘基さんは今の私の姿が見えると思います。私には紘基さんの声が聞こえます。『一人でも多くの人を愛しましょう。多くの人とお話をしましょう』。紘基さんは、ひるまずに大きなものに立ち向かった、歪んだものを暴いてきました。最後に取り組んでいたのは中小企業を苦しめる金融問題でした。坂本竜馬が必要だと言っていました。竜馬と同じになって残念。紘基さんの思い出が皆さんにはあると思います。それは私にとって紘基さんの魂です。どんなエピソードでも教えてください。ありがとうございます」とお礼の挨拶を述べた。
続いて作家で道路公団民営化委員会委員の猪瀬直樹さんが「石井紘基衆議院議員がいなかったら、民営化はここまで進んでこなかった。石井さんは8番目いや、ゼロ番目に民営化委員だ。特殊法人の問題に私が気づいたのは石井さんに会ったからです。必ず遺志を継いで民営化を成し遂げたいと思います。民営化委員会は道路公団だけでなく、他の特殊法人も含め頑張ります」と友人としてお別れの言葉を述べた。
さらに菅直人民主党前幹事長が「私たちがしなければならないのは、税金が国民のために、日本のために使われるようにすることだ。この当たり前のことを実現するために、一部の議員や官僚の天下りのために使われている現状を正していかなければならない」と決意を新たに表明。紀藤正樹弁護士は「悔しいの一言。石井さんが書いたものはすべて真実。データに基づいていた。本に石井さんの構造改革のプログラムが示されている。実現してもらいたい」と無念の思いを込めて語った。
40年来の同志であった江田五月参議院議員は「60年安保の世代の人間が逝っている。もっとこの世代の人間が頑張らなければならないと思う。私の父・江田三郎も言ってたが、警備を強化すること、警察に守られる政治家を石井さんは望んでいない。もっと自由を、と言っていると思う。石井さんは悪と闘ってきた。その思いを継いでいきたい」と挨拶した。
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