トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2002/11/19
【衆院農水委】筒井議員、農水相の疑惑究明放棄を糾弾
記事を印刷する



 衆議院農水委員会における19日の質疑で、民主党の筒井信隆議員が質問に立ち、前政務秘書官の口利き疑惑などをめぐって大島農水相を厳しく質した。

 筒井議員はまず、JA職員が無登録農薬の販売容疑で逮捕された問題について、「販売業者・輸入業者・生産者団体が総合的に関っている」と指摘。「その実態を見ると、農薬取締法を改正し、(取締りを)強化しようとしても、チェック機能は働かない。法改正以前に、政官業の癒着構造を断ち切ることこそが必要だ」との考えを示した。また、筒井議員は武部前農相が「無登録農薬は流通は規制されているが、使用が規制されていなかったことは不可思議な現象」と述べたことに言及し、「不可思議な現象」が起こった原因について農水相に質問。「従って、使用を禁止する改正案をつくっているところだ」などと答弁した農水相に対し、その不誠実な対応を厳しく指弾した。

 筒井議員は「食の安全についてはBSE検討委員会がその答えも同時に出している」として、政官業の癒着構造を解体しなければ問題解決に至らないと記されている点を明らかにした。また、政官業の癒着構造のなかで政治の混乱を招き、引責辞任した井上裕前参院議長・加藤紘一前衆院議員などの存在に改めて言及。それに対して、前政務秘書官の口利き疑惑をめぐって国民に対する説明責任を果たしていない農水相に対し、「そもそも大臣こそ辞職すべき。辞職すべき大臣のもとで審議ができるか疑問だ」と改めて厳しく批判した。

 続いて筒井議員は、宮内前秘書官の口利き疑惑を取り上げ、前秘書官側に口利きの見返りとして現金を渡したとされるコンサルタント会社社長A氏から直接聴取した情報を改めて提示。A氏が宮内前秘書官に計15回、計5500万円を渡したとするA氏直筆の一覧表に関連して質問した。多くが手渡しされたなかで、別会社に振り込んだと記録された平成9年7月1日付けの500万円の送金について、「この別会社は宮内氏の友人の会社であり、その送金に関して返却が遅れるといった(その別会社社長からの)手紙もある。そうなると、実質的には宮内氏本人からの貸借ではないか」と質したが、大島農水相は前秘書官からの報告をただ繰り返すだけで、何ら明確な答弁をしなかった。筒井議員は「大臣は(前秘書官の)メッセンジャーボーイなのか」と語気を強めて批判し、証拠資料を故意に無視しようとする農水相を前に「これでは質問はできない」と抗議して質問を中断した。

 こうした経過をふまえて同日午後、民主党は国会内で自民党との国対委員長会談を開き、首相・全閣僚出席のもとでの予算委員会における集中審議を、25日に参院で、12月2日に衆院でそれぞれ行うことで合意した。大島農水相の前政務秘書官による口利き疑惑ほか、経済問題や北朝鮮による拉致事件などが取り上げられる。 

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.