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2003/05/01
第74回 メーデーアピール
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第74回メーデーに参加されている皆さん、全国の働く仲間の皆さん、ご家族の皆さん、メーデーを祝し、民主党から激励と連帯のご挨拶を申し上げます。
 
 低迷する経済、雇用や将来への不安、犯罪や暴力の増加、教育問題、山積する外交・安全保障上の課題など、わが国は深刻な危機的状況に直面しています。そうしたなかで、発足から2年間、小泉・自公保政権は、「改革」の看板とは裏腹に、何ら成果を挙げることなく時を浪費してきました。不良債権処理、構造改革、税制改革、歳出構造改革、政治とカネの問題などは、いずれも旧態依然とした政治構造の中で骨抜きにされました。国民、勤労者が、苦境を克服しようと必死の努力をしているにもかかわらず、小泉総理は、重要な局面で丸投げしてリーダーシップを発揮せず、混迷脱出の方向性さえ示していません。

 さらにその失政の痛みとツケを勤労者、社会的弱者に押しつけてきました。今年、医療費自己負担は3割に増え、雇用保険給付は切り下げられました。今国会の職安・労働者派遣法改正、労働基準法改正などは雇用の不安化や長時間労働、使用者による労働者の一方的な解雇不安につながりかねません。戦略と構想なき追随外交に終始する傍ら、緊急事態法制、個人情報保護法制などでは根本となる民主主義と国民の基本的人権を軽んじています。

 わが国には新たな時代を拓いていく大きな力があります。民主党は、その力を引き出すために、政治と国のかたちを変える真の「改革」を行います。日本再生には税金の使途を根本的に正さねばなりません。民主党は、100万人の雇用を創り、地方に創意と活力を活かす財源を渡し、将来への責任を果たす予算を今国会で示しました。今すぐにでも、この民主党案をベースに予算を組替えるべきです。勤労者の権利と生活を守るために、労基法改正などの抜本修正を図るとともに、若年者対策、パートと正社員との均等待遇の確立など新たな雇用政策にも全力を尽くします。国の根幹を支える公務員制度改革については、ILO勧告を踏まえつつ、国際基準に則った、国民により信頼される行政の確立にむけ改革に取り組みます。国際社会において、国際協調による平和実現の外交を着実に展開しつつ、国民の安全と基本的人権をしっかりと擁護していきます。

 問題の根源は、時代の変化と国民の要請に応えない政官業癒着の旧態依然とした自民党の政治体質にあります。これを打破する以外に日本の展望を開く道はあり得ません。民主党は、働く皆さんとともに、他の野党とも連携しながら、暮らしと未来を脅かす古い体質の小泉・自公保政権を倒し、新たな民主政治で日本を再生する真の「改革実行」政権の樹立に向けて、全力で邁進します。

 祝、第74回メーデー

民主党代表  菅  直 人
2003年5月1日

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