民主党の岡田克也幹事長は1日の定例記者会見で、民主党が4月27日で結党5周年を迎えたことについて、「もう5年もたったのかという気がする。全く新しい政党を立ち上げて、野党第一党というだけでなく、次の総選挙で政権交代をめざせるまでになった。これだけ若い人が責任を持たされ、自由に意見を表明でき、議論をして最後はきちんと党の方針を決定するという党のあり方ができた。ここまで育ったかと感慨を新たにしている」と所感を述べるともに、今後の党のあり方については「21世紀型の新しい政党像として、われわれは『エクセレント・パーティー』をめざし、国会での政策提案だけでなく、自らの説明責任を果たす情報公開などを通じ、政党の姿そのものが自民党とは違うということを示していきたい」と抱負を語った。
各地でメーデーの行事が開かれたことにも言及し、「連合の笹森会長の話にもあるように、小泉政権によって働く人びとに大きなしわ寄せが行われている。民主党は、本気で経済を立て直し、雇用を創っていくことを政府に求める。連休明けから審議入りする労働基準法の解雇ルールの問題についてもしっかり対応したい」と表明した。
アジアを中心に各地で猛威を振るっているSARSについては、「政府も今日、対策本部を立ち上げると聞くが、対策が非常に遅く、政府全体の取り組みが欠けている。成田空港でのチェックの甘さも、台湾・香港などに比べて目立つ。国内で患者が発生してからでは遅い」と政府の対応を批判した。
また、この日告示された徳島県知事選挙について、「民主党は大田さんの推薦をすでに決定している。大事な選挙なので、できる限り支援していきたい」と表明した。
自由党との合流の可否をめぐって開かれた4月30日の党役員会での議論では、岡田幹事長から(1)民主党への自由党の合流(2)衆議院のみの合流(3)院内統一会派(4)選挙協力や組閣名簿作成などでの最大限の協力−−の4つの選択肢を示したうえで、幹事長自身としては「まず統一会派を作り、そのうえで円滑に進むなら合流も考えられる」と提案したことを明らかにした。今後、連休明けに役員会での議論を再開し、大きな方向性を了解したうえで常任幹事会に諮るとしている。
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