参議院武力攻撃事態特別委員会で22日、民主党・新緑風会の若林秀樹議員、池口修次議員が質問に立ち、民主党と与党3党間での有事法制関連法案の修正協議で詰め切れなかった課題等を中心に質した。
若林議員は冒頭、北朝鮮のミサイル部品が北朝鮮と新潟港を結ぶ不定期の貨客船「万景峰92号」を使い、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)によって密輸されていた問題を取り上げ、兵器だけでなく関連部品の輸出規制をめぐりさらなる対策を講じるよう福田官房長官に求めた。
若林議員は武力攻撃事態法は憲法のどこに依拠するかを質問。福田官房長官は「確かに有事に対する備えの規定は憲法にはない」としながらも、「独立国である以上、主権国家としての自衛権を憲法で否定していない。憲法の特定の条項を根拠に行わないが、必要欠くべからざるもの」と述べた。若林議員はそれを受けて、憲法が有事を想定したものではない以上、それを補う意味で民主党が主張した基本法制定が必要だと改めて言及した。
続けて若林議員は、武力攻撃事態法の適用に際しての集団的自衛権の再整理の必要性を石破防衛庁長官に指摘。石破防衛庁長官は「集団的自衛権を議論しなくても動くように、この法案を運用していく。運用については検討・吟味を重ねており、精密な論理の組み立ての上に成り立っている」などと発言した。若林議員は、現実の自衛隊のオペレーションにおいて、抵触しないようにできるか否かは疑問だとの見方を示した。
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