ニュース
ニュース
2003/05/24
菅政権実現へ必勝誓う 衆院選候補者研修会


民主党の次期衆議院選挙候補者研修会が、5月23日、24日の両日東京都内で開かれ、候補予定者や後援会実務担当者、スタッフなど約200名が参加した。研修会では、総選挙の時期について10月、11月の可能性が最も高いとして、党本部も「できることは何でもする」(岡田克也幹事長・集約発言)決意を表明、菅政権実現へ必勝を誓い合った。

 研修会は「解散・総選挙に向けた政局動向等と当面の課題」(岡田幹事長)、「国会議員になる方法」(細野豪志衆院議員)、「支援組織づくりのノウハウ―友好団体との連携」(末松義規衆院議員・宗教評論家の清水雅人氏)、「お金をかけない選挙実務」(上田清司衆院議員)、「公職選挙法実務研修」(選挙対策本部事務局)、「民主党の政策課題」(枝野幸男政調会長)のプログラムで行われ、それぞれ経験を踏まえた貴重な提言がなされた。また、参加者からも活発な意見・提言が出された。

 細野議員は“落下傘候補”として戦った前回総選挙での経験を「ゼロからスタートして当選した運のいい奴の話」として紹介。選挙戦の戦い方のポイントについて「対立軸を提示して浮動票を取りにいくこと。この場合、批判を恐れずに明確にする」と提起した。また、必ず市町村毎に獲得目標を設置することや、知名度アップのためのローカルメディアの活用法などを伝授した。

 上田議員は「最小限ポスターが貼れる自前の組織をつくること。魅力のある候補者になること。効率を上げる工夫をし、例えば始発から終電までの街頭演説をすることによって、真面目、立派だとの評価を受けることができる。必ず継続して続けることが大切。お金がない分、超人的な努力が必要」と予定候補者に奮起を促した。

 枝野政調会長は「民主党が何をしてくれるかが、問われる選挙になる。自民党との違いを具体的な政策課題で争うこと。生活を守ることが問われる。暮らしが自民党の政治でじりじりと悪くなっている。これを変えるために、地方が自由に使える予算を地方一括交付金で作ります、そのために地方分権です、と自信を持って訴えて」と民主党の政策の優位性を解説した。

【菅直人代表挨拶要旨】

 小泉首相にマーケットは不信任を突き付けている。国民は小泉さんの経済失政は分かっている。民主党はしっかりした政策を持っているが、そのことを国民に伝えきっていない。このことは私に責任があるが、視覚的にも国民に伝わるよう努力していきたい。

 民主党が嫌いという人は4.8%になった。これは努力すれば95.2%の人の支持を得られるということだ。総選挙は10月になる可能性が一番高い。94年に選挙で政権交代ができる制度、小選挙区制度を作り、今まで2回野党第一党が過半数の候補者を立てた。3度目の今回、民主党が勝てば、この制度に魂を入れることになる。それは全国民的課題だ。政権をとって、小泉首相が実行できていない構造改革、景気回復を実行したい。

【岡田克也幹事長講演要旨】

 民主党を支持、好きになってもいいという人が10.4%いる。これと支持率6.2%を考えれば、政権の可能性は十二分にある。

 自由党との関係は一緒に政権を目指す関係で、総選挙前に合流しなくても連立政権を組む間柄。この合流問題でも(党内が)まとまることが大切。野党間の選挙協力、300小選挙区の調整は当然。経済界、言論界、学界にも党の支持者は増えつつある。政権交代には政党だけでなく、国民的な期待が必要。細川政権の時には、民間政治臨調があった。そのための下準備をしている。また、政権をとってから何をするかのプログラムも準備している。新聞を見てため息をつかず、新聞を見て励みになるような党にするべく、党改革を進める。
記事を印刷する