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2003/05/29
【参院予算委】浅尾議員、りそなの責任追及の必要性に言及
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民主党の浅尾慶一郎議員は29日、参議院予算委員会で質問に立ち、りそなグループへの公的資金注入問題を中心に竹中金融・経済財政担当相らを追及した。
 
 浅尾議員はりそなの問題について、多くの国民は割り切れない思いで受け止めていると指摘。経営者が多少の責任をとっただけで、従業員も普通株株主も何ら責任をとらない現状について政府の責任追及の甘さを指弾し、りそなグループ従業員の平均年齢39・8歳、平均年収1038万円とのデータを示して過度な優遇の実態を浮き彫りにした。
 
 また「りそなは債務超過ではない」とする政府見解に対し、浅尾議員はりそな自身が提示した決算資料をもとに、「一株あたりの株主資本はマイナス103円76銭となっている。つまりは普通株で見れば、これは完全に債務超過だ」と指摘した。竹中金融・経済財政担当相は「バランスシート上の資本勘定から優先株を除けばマイナスになるのは事実だが、現実には優先株は出資をして、そこに資本として存在している」などと弁明、浅尾議員の指摘は当たらないと繰り返した。
 
 浅尾議員は「普通株だけでは債務超過だが、優先株をいれることで、経営責任をとらなければならない普通株の株主にも、責任をとらなくてもいいとしているのが竹中大臣の考えだ」と指弾。国民の多くが問題視しているように、累損を一掃する際に優先株と普通株が同じように使われるのは問題であり、普通株において100%減資をし、その上で優先株を普通株に転換していくべきだと問題提起し、経営責任追及の必要性に言及した。しかし竹中大臣は「預金保険法102条第一号では想定していない。株主自身が総会で特別決議しなければ行えないものであり、万が一強制した場合、憲法で認められた財産権の侵害という点で重大な支障が生じる」などとした。こうした答弁を受けて浅尾議員は「それでは8000億円投入している国民の財産権はどうなるのか」と語気を強め、国民の財産権を代弁すべき立場の金融・経済財政担当相にあるまじき姿勢だと批判、株主として株主総会の場で主張していくことが政府としてのありようだと指摘した。
 
 また、注入する公的資金3兆円の回収のメドを質したのに対し、竹中金融・経済財政担当相は「結果的には普通株でもつことになるので、回収となると市場で売却して行うことになる。そう考えると、市場で売却できるような価値の高い企業に、りそな自身がなってもらわないと困る。実現していきたい」などと答弁。実現できないこともありうるかとの浅尾議員の問いに「必ず成功する企業というのは資本主義ではありえない」などとした。

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