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2005/01/27
【衆院予算委】菅議員、総理の答弁姿勢や農山村再生など厳しく質す
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 衆議院予算委員会で、川端幹事長に続いて、菅直人前代表・『次の内閣』ネクスト国土交通大臣が質問に立った。

 菅議員は、自身「9ヶ月ぶり」となる小泉首相との質疑にあたり、かつてと「変わっていない」首相の答弁振りについて、「開き直り、すり替えのオンパレードだ」として、誠実な答弁を求めた。そして「小泉発言録」と題したパネルを取り出し、これまでの小泉首相の「約束を守れなかったというのは、大したことではない」「どこが非戦闘地域か、分かるわけがない」「人生いろいろ」といった不誠実、不真面目な答弁について、「こういう答弁をするのは、国民そのものを馬鹿にしたような答弁だ」と厳しく批判し、反省を求めた。

 これに対して首相は、「大したことはない」発言については「これは反省している」としつつ、「約束を守ることは大事だということは、考えてみればこれはいい言葉だ」と、全く支離滅裂な発言をし、「大量破壊兵器はいずれ見つかる」とした点についても、「予想と見込みは外れる場合がある」と開き直り。「非戦闘地域か分かるわけがない」との発言については、「当たり前でしょう」「イラクに行って調べたって分からない」と、国民への説明責任など、欠片も感じられない答弁。「今でも、どこが非戦闘地域でどこが戦闘地域かという、そういうことを想定していたイラク特措法ではない」「自衛隊のいる地域が非戦闘地域、これは一番分かりやすい答弁だ」などと首相が続けて述べると、委員会室は騒然となった。「人生いろいろ」発言についても首相は、「これは当たり前じゃないか」「政党もいろいろ、議員もいろいろ、人生いろいろ」などの答弁に終始した。菅議員はこれに対し、「私もかなりの多くの総理を見てきたが、確かに総理大臣もいろいろだ。これほど国民を馬鹿にして、開き直った総理大臣を見たことがない」と厳しく言い放ち、こうした不真面目な答弁を、「小泉発言録」ではなく「小泉妄言録」だと厳しく断じた。

 続いて米軍のトランスフォーメーションと在日米軍の再編問題について触れた菅議員は、米国側の狙いや第1軍団司令部移転問題などについて、小泉首相と大野防衛庁長官の見解を質したが、両者とも「具体的に決まってくるまで答弁を差し控える」などと逃げの答弁に終始。大野長官が「仮に決まった場合にはきちっとそれをお訴えする」とも答弁したのに対し菅議員は、「国会では、決めるまで説明しない」ということだとして、まだ決まっていないと繰り返した自衛隊のイラク派遣延長の時と同様に、説明責任を果たす気のない姿勢を、「まだまだ詐欺」だと厳しく批判した。また、いわゆる不安定の弧に関する質問に町村外相が、各論には答弁を差し控え、「頭の体操を色々やってみても仕様がない」などとしたのに対して、菅議員は、「これが各論なら何がいったい全体か、まさに米国の世界戦略そのものではないか」として、「国民の前から安全保障の議論を逃げている」首相や閣僚の姿勢を厳しく批判した。

 靖国神社に関して菅議員は小泉首相に、今年の参拝の意思の有無を質した。「適切に判断してまいります」とした首相に対して、「適切に判断ということは、行かないこともあるということか」と重ねて尋ねた。首相は「適切に判断してまいります」とひたすら繰り返し、質問に一切直接答えようとしなかったため、審議は中断。再開後、菅議員は靖国神社の歴史的背景に触れて、「伝統的な神道とは性格を異にしている」とした議論への見解を質したが、首相は「どなたであろうとも解釈は自由」などと、直接の議論を避けた。

 また菅議員は、「都市と農村が両立する日本をつくらないと、日本の再生はない」として、「農山村地域を子育てができる地域として再生させる」ことなどを明確な目標として掲げた民主党の農林漁業再生プランの内容を紹介し、「農業土木中心」の自民党農政、「攻めの農業」との違いについて首相の見解を質した。首相は、「民主党の考え方については、まだ不勉強で定かに分からない」とし、「農業は重要な産業だ」などと答弁。菅議員は、「産業としての農業だけで考えるのではなく、地域政策として、子育てが可能な地域として農山村の再生をさせる」「その差を国民の皆さんに理解していただきたい」と指摘して、質問を締めくくった。

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