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2005/02/04
【衆院予算委】民主党から6議員が質問 内政・外交全般を質す(3)
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 篠原議員に続いて、吉良州司衆院議員が質問に立った。吉良議員は、イラク復興支援・わが国の国連常任理事国入り・年金制度のあり方などについて、自らの考え、あるべき政策を明確に掲げながら、政府の姿勢を質した。

 まず吉良議員は、イラク復興支援の現状を質し、住民の共感を得て自衛隊員の安全性を高めるためにも、従来の原則にこだわらず、サマワ周辺に政府開発援助(ODA)を集中すべきであると具体的に提言した。しかし小泉首相および町村外相は政治決断を避け、原則を繰り返すのみの答弁に終始した。

 次に吉良議員は、日本の常任理事国入りの問題に触れ、このような目標を掲げながらODA予算が減少している現状について質したが、町村外相は、予算の制約を訴えて、吉良議員の提言に応じなかった。

 最後に、吉良議員は年金制度改革の問題に触れ、年金の最低保障部分は消費税によって維持することを前提にしつつ、時代的な背景の異なる世代ごとにふさわしい制度設計を提言し、質問を締めくくった。

 続いて質問に立った永田寿康衆院議員は、南野法相が閣議後の記者会見で「予算は適正に執行されている」として、法務省として調査する考えのないこと表明したことを取り上げ、その根拠を厳しく追及した。これは1日に出された大阪地裁の元大阪高検公安部長の三井環被告に対する判決文で、検察の調査活動費不正流用問題を「社会的に重大で糾明が必要」と指摘したもの。三井被告は検察の調査活動の流用問題を告発しようとしていた矢先、収賄容疑で起訴されていた。

 永田議員はまず、「現在も調査する考えがないことに変わりないないか」を質した。法相は「申し上げたことはその通り」としたため、永田議員は調査費の「実態解明が必要、三井氏が告発しようとした件は三井氏誤解だと言うのか」と詰め寄った。法相は「適正に執行されている。現段階で調査する考えはない。最高検察庁が監察を実施しており、また、その態勢も強化されている」と答弁。永田議員は「何故、適正と判断するのか、その根拠は」とさらに追及。

法相は「信用している」と答えたため、永田議員は「その信用の根拠を聞いている」と問い質した。これに対しても法相が「監査を実施、強化している」と何度も同じ答弁を繰り返したため、審議は中断。予算委員長から再度の答弁を求められた法相は「不適切な点はない」と明言。永田議員は「地裁の判決で指摘されている。最高検察庁だけを信じていいのか。監察が機能しているどうかが問題」と指摘。これに対しても法相は「不適切な点はないと信じている」と答えた。このため永田議員は、小泉首相に任命権者としてどう思うかを質した。首相は「きわめて能力のある優秀な方」と法相をかばった。しかし、その後、与党・政府は答弁の不備を認め、法相は「調査しており、予算委員会理事会に文書で報告する」と答弁を修正した。

 続いて永田議員は首相に迂回献金の認識を質した。首相は当初「ないとの報告を受けている」とのいつもの答弁を繰り返した。このため、永田議員は「どのような手法で調査したのか」を追及。首相は「銀行入金状況も確認」と答え、「すでに報告書は提出している。それを読んで」と事実に反する答弁をし、慌てて「これから提出する」と訂正した。永田議員は「自民党の経理の責任者だった元宿さんも迂回献金はあったと証言している。鈴木宗男さんもそう。私は日本歯科医師連盟の現会長の大久保さんと会い、直接あったと聞いている。これらの一つひとつに反証する責務が総裁にはある。調査にはその指示を」と釘を刺した。これにも首相は「こういうことを含めてよく調査するよう幹事長に指示した。報告書を提出していると聞いている。ないなら改めて理事会に示す」と明らかに動揺して答弁した。

関連URL
  (→ 民主党から6議員が質問 内政・外交全般を質す(1) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4314
  (→ 民主党から6議員が質問 内政・外交全般を質す(2) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4310
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