8日午後、国会内の控室において民主党国会対策委員会の勉強会が開かれ、菅直人代表代行が若手国会議員を主な対象に、国会質問の心得を伝授した。
菅代表代行は、民主党の国会質問のあり方について若干の問題点を指摘した後、自らの豊富な国会質疑の経験を踏まえて、国会質問の方法を語った。菅代表代行は国会質問の心得の第一として、小渕首相のNTTドコモ株式疑惑に関する質問を例にとり、実際に関係当事者に会って話を聴き、それをもとに質問することが大事だとした。菅代表代行は心得の第二として、ポーカーを例に取り、質問をするにあたっては自らが持っているカードの内容を自覚して質問を進める必要があるとした。
菅代表代行はここで、昭和56年、自らが34歳のときに行った、医薬品の治験を行う学者と、それを審査する中央薬事審議会の委員が同一人物である可能性を追及した質問を例にとり、鋭い質問であったがついに真相は分からず、自らが厚生大臣になって初めて真相に触れることができたと述べた。しかし、この質問の後に多くの薬事審の委員が入れ替わるなど、大きな影響を与えたと語った。
菅代表代行は、心得の第三として、特定の政策テーマを生涯の課題とし、それに徹底的に取り組むことで、問題に対する認識が深まるとともに、人脈もでき、より掘り下げた質問が可能になるとした。そして菅代表代行は、自らがライフワークとしている土地問題については、すでに30回以上の質問を行っていると述べた。
また、菅代表代行は参加議員の質問に答えて、質問をする相手の官庁に対する事前説明については、徹底的にやり取りを行うことによって大臣の答弁が予測でき、自らの質問の構成を考えるのに役立つと語った。
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