政治とカネの問題に関する集中審議が行われた8日の衆議院予算委員会で、永田寿康衆院議員は、杉浦官房副長官の政治資金収支報告書の訂正問題、地元の総支部、後援会事務所の地代、固定資産税の問題などを取り上げ、厳しく追及した。
まず永田議員は、杉浦副長官が2回にわたって政治資金収支報告書を訂正したことを取り上げ、何故そうなったかのかを質した。杉浦官房副長官は、「私の勘違い、思い込みでそうなった。申し訳ない」と答弁。永田議員は、「職を賭してと言っていたではないか」とさらに追及。杉浦官房副長官はこれには答えず、同じ答弁を繰り返した。
また永田議員は、杉浦官房副長官の地元の事務所が建物を保有していることを取り上げ、これの所有者、地代、固定資産税がどうなっているかを質した。この建物は岡崎市と西尾市にあり、杉浦後援会の平成14年の政治資金収支報告書に掲載されているもので、資産としては11,917,409円と、5,356,000円、事務所費として438,364円となっている。
この質問に対して杉浦官房副長官は、借地料について「今は知らない」「調べてから答えるようにする」と答え、固定資産税についても、「適正に処理している」と答えるだけで、常識的には低すぎる事務所経費に関しての疑問にはなんら触れなかった。このため永田議員は、「適正かどうかは聞いている方が判断する」として、理事会と委員会にきちんと説明するよう求めた。
永田議員は質問の最後に、自民党の迂回献金に関する報告書が、迂回献金はなかったとしていることを取り上げ、「元宿さん、日歯連の会長、鈴木宗男さんの証言に反証していない」として「反証できるのか」と小泉首相に迫った。首相は「然るべき調査をしている。必要な事項は収支報告書に掲載している。どこまで掲載するかは各党間で協議を」といつもの答弁を繰り返した。このため、永田議員は「国民から疑念を持たれている。改めなければならない。関係者の証人喚問を」と、重ねて橋本元首相らの証人喚問を強く求めた。
|