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2005/02/14
「日本の製造業の強さを改めて感じた」岡田代表、静岡県を訪問
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 岡田克也代表は14日、地方視察の一環として静岡県を訪問し、スズキや旭テックの工場を視察、関係者と意見交換を行ったほか、集会での講演を行うなど、精力的に日程をこなす1日となった。

 岡田代表一行はまず、スズキ株式会社湖西工場を訪問。関係者との意見交換の後、実際に自動車を生産している工場内に入り、一つひとつの工程を丁寧に見て回った。岡田代表は作業ミスを防ぐための設備などに感心した様子で、工場関係者に次々と質問をし、完成した車にも試乗。関係者との懇談では、少子化と外国人労働者受け入れの問題なども話題に上った。岡田代表らは続いて、スズキ本社も訪問して鈴木修会長らと懇談。活発に意見交換を行った。

 次に岡田代表一行は、旭テック横地事業所を訪問。工場関係者と、外資の資本参加による影響などについて意見交換をした後、自動車部品などの生産にあたっての不良品削減の取り組みなど、詳細な説明を受けながら工場内を詳しく見て回った。岡田代表は部品を手に取りながら、それぞれの現場の責任者に質問を投げかけていた。

 静岡市内に移動した岡田代表は記者会見で、今回の視察について、現場を見て、「日本の製造業の強さを改めて感じ、幹部の皆さんとの意見交換の中で、それを確認できた」とするとともに、「働く方々のモチベーションを非常に高めて、成果を出しつつあると感じた」などと感想を述べた。

 岡田代表は夜には、静岡市内で講演。岡田代表はまず、「次の総選挙で政権交代できる状態にきたことは間違いない」との認識を示しつつ、「政権交代をすることが民主党の責任であり、代表である私の責任だ」と述べ、次期総選挙での勝利を目指して全力で取り組んでいる姿勢を強調した。そしてそのためには、「民主党が政権をとればこうなる、という政策をしっかりと打ち出すことが、今、一番求められている」として、その「大きな方向」三点を列挙した。

 「次の世代に対して夢が持てる日本にしなければならない、若者が希望を持てる国にしなければならない」として岡田代表が第一に掲げたのは、社会保障制度の立て直しと財政の立て直し。特に年金制度改革をめぐる論議については、「問題は、与党が本気に議論する気があるかどうか」だと指摘。「単なる先送りの材料に使われるなら与野党で議論しても意味はない」とけん制した上で、「国会の議論で、与党が真面目に議論すると判断できれば、大いに与野党で詰めた議論をすれば良い」と述べた。同時に岡田代表は、子育て支援の重要性も強調。民主党は「月1万6千円の子ども手当の創設を、具体的財源をもって主張している」などと紹介した。財政の立て直しについても、「とても難しい問題」だが、「誰が考えても今が不正常であることは間違いない」として、歳出削減のための具体策の必要性を指摘した。

 第二に外交を挙げた岡田代表は、「日米同盟は重要だという前提に立つ」としつつ、「あまりにもそれに傾斜をし過ぎている今の小泉政権は問題」だとして、「アジアの国々との友好関係を抜きにしては、日本の安全も発展も考えられない」と指摘。アジア重視の外交を積極的に展開していくべきとの考えを、改めて示した。

 第三に岡田代表は、分権を挙げ、自らの地方視察の例を示しながら、「あちこち見て歩くと、新しい息吹が感じられる」として、「そういった力をもっと引き出すために必要なのが分権」だと強調。「国に最終的な権限を残したまま、一部の補助率を引き下げたり、権限を一部だけ渡すのでは、何の意味もない」と、小泉内閣のいわゆる三位一体改革を「ニセ分権」だと痛烈に批判し、思い切った分権を行う民主党の考えを紹介した。

 また、岡田代表は、「それぞれの若い議員の皆さんが、しっかり議論しながら政策を練り上げ」、「それがそのまま民主党の政策となり、法案となるのが民主党だ」とし、「お金や権力で政策をねじ曲げることがない」という、自民党とは似ても似つかない民主党の特徴を挙げた上で、「まさしく国民の立場に立ってしっかりとした政策をつくっていくのが民主党だ」と改めて強調。政権交代の必要性を強く訴えて、講演を締めくくった。

 なお、今回の岡田代表の静岡県訪問には、鈴木康友(党静岡県連代表)、岡島一正両衆議院議員が同行したほか、地元選出の藤本祐司参議院議員、田村謙治衆院議員も合流した。

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