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2005/02/21
【衆院予算委】年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(1)
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 衆議院予算委員会で21日、社会保障に関する集中審議が行われ、民主党・無所属クラブから、田中慶秋・中根康浩・長妻昭・内山晃・古川元久各衆院議員が質問に立った。

 田中議員は冒頭、「本来は総理が国家政策を述べるべきだった」として、委員会に出席さえしなかった小泉首相の政治姿勢を批判。その上で田中議員は国家財政がきびしくなると福祉切捨てに舵をとる日本政府の財政中心主義の姿勢を問題視した。

 田中議員はまた、国民年金未納率が、会計検査院データでは50%を超えているにもかかわらず、社会保険庁は36・5%としている点を、「都合のいい数字だけ示している」と指摘し、会計検査院データは国民年金の破綻状況を物語っていると分析。分かりにくい制度が国民の年金離れを加速させているとして田中議員は、民主党が従来から主張している年金の一元化の必要性、納税者番号等による完納への制度づくり等に言及した。

 続いて田中議員が、「ゼロ金利政策は政治の責任」とした上で、ゼロ金利が高齢者の預貯金に影響を及ぼし、生活不安が募る要因となっている点を指摘した。これに対して谷垣財務相は、「日銀がデフレを脱却のために一生懸命やっている方向性は間違っていない」とした上で、「もう少しデフレを脱却して、きちんとした方向に持っていくのは、我々が共通に求めなければならない政策課題」と語り、デフレ脱却が重要な課題との姿勢を示した。

 田中議員に続いて質問に立った中根議員は、年金問題の前に、障害者虐待の実態についての全国調査等を尾辻厚労相に要請。尾辻厚労相も「前向きに検討」すると応じた。中根議員は続いて、民間から社会保険庁に非常勤で登用されたスタッフの中に、社保庁と多額の取引を行っている企業の出身者がいることを指摘。そのスタッフの得ている報酬の総額すら明らかにしようとしない社保庁側の答弁に、中根議員は、天下りならぬ「天上がりだ」として疑義を呈した。尾辻厚労相は、「李下に冠を正さず」だとして、「改めて実態を調べ、誤りのないようにしたい」と答弁した。

 更に中根議員は、これまでの社会保障行政の失態を、社保庁の解体論だけでごまかすべきでないと指摘。「保険料を流用することを許された法律を悪用して、年金を食い物にしてきた政治家や官僚」を厳しく批判した。その上で中根議員は、「給付以外には保険料は使わない、これを原則にしなければ、国民の老後の安心はあり得ない」と鋭く指摘した。中根議員はこの他に、社会保険事務局の家賃の問題、積立金の繰替使用の問題などを質し、「国民にとって透明な形での改革を」と呼びかけて質問を締めくくった。

関連URL
  (→ 年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(2) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4445
  (→ 年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(3) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4439
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