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2005/02/21
【衆院予算委】年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(3)
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 続いて質問に立った古川議員(党政策調査会長代理)は、その質問の冒頭、小泉首相が今回の集中審議に出席しなかった点を取り上げ、「年金問題に対する総理の意気込みを疑わざるを得ない」と厳しく指摘。あくまで、昨年強行採決された年金改革法にこだわろうとする政府の姿勢に疑問を呈し、新しい制度を構築するとの大前提に立っての議論の必要性を強調した。その上で古川議員は、「現行制度がそもそも持続可能なのか」について、中川経産相と谷垣財務相に詳細に質した。両大臣とも、「話し合いのぎりぎりのところ」でできた制度だとして、「ある程度の期間の安定が得られるものになった」などの答弁に終始した。

 古川議員は更に、世代間で1億円近い受益と負担の格差が出ることに言及し、「将来世代が甘受し得るものと考えているのか」と厳しく質した。これに対し竹中経済財政担当相は、「問題が皆無になったとは考えていない」として、「残された問題は、社会保障の一体的改革の中で更に議論していくことになる」と直接の答えを避けた。

 古川議員は、「財政的に何とかやっていけば将来的にはもつだろうという視点」しか持たない政府の姿勢を改めて批判。現行の年金制度という「器の形」そのものに国民は不信感をもっていると指摘し、「まず器の形を議論して決める」よう呼びかけた。更に古川議員は、「よく説明もされない中で、負担は上がり給付は下がっていく」ことが、「年金制度に対する不信感を、むしろ高めている」と指摘。「現行制度で約束したことをどうするか」と、「持続可能な、どういう形の公的年金制度があるか」を分けて、明確な議論を展開する必要性を説くとともに、「現行制度をそのまま何とかごまかして、現行制度の枠組みの中でやっていこうというのでは、なかなか国民が納得する制度改革の議論には進まない」と厳しく指摘した。

 続いて古川議員は、小泉首相らが繰り返す「社会保障制度の一体的見直し」について、「どこまで見直しの範囲が含まれるのか」を尋ねるとともに、「それぞれ一つ一つの制度から議論しなければならない」ことを強調。また、所得把握の問題についても古川議員は、それは困難だと繰り返すこれまでの首相らの発言に対し、社会保障制度全体を見直すにあたって、所得を「きちんと精査せずにどうやってできるのか」と疑問を呈した。古川議員は最後に、政府・与党が本気で年金制度の抜本改革に取り組むのかどうか、「これからの議論の中で精査していく」と宣言して質問を締めくくった。

関連URL
  (→ 年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(1) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4437
  (→ 年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(2) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4445
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