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2005/02/21
【衆院予算委】年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(2)
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 中根議員に続いて質問に立った長妻昭衆議院議員は、無年金者と未納者の増加傾向、年金の徴収見込みと達成額の甚だしい格差などの事実を挙げて、年金制度の欠陥を鋭く突いた。

 長妻議員は、年金保険料の納付期間が25年に満たない場合、年金は支給されず、支払った分も返らない「25年ルール」を、4割の国民が知らないと指摘。「核心の説明が足りない」と社会保険庁を批判し、社保庁が福祉を増進するための施設事業費として社会保険六法を大量に購入し続ける手法が「どうしても抜け道に思える」と疑問を呈した。

 長妻議員はまた「予算措置をとらず、銀行からの借り入れで福祉施設売却のための独立行政法人をつくるという手法では、売却の利益が返済で飛んでしまう」と(独)年金・健康保険福祉施設整理機構の設立に懸念を示し、社会保障の問題を日本の国の危機ととらえ、「年金保険料に利益を返す」観点で対応するよう政府に求めた。

 長妻議員はこのほか、生活保護や年金関連団体の利益剰余金について見解を質し、監修料の問題については、国政調査権を発動して調査するよう、理事会での協議を甘利委員長に要請した。

 次に質問に立った内山議員は、社会保険労務士として、現場を知る者として、年金制度の基礎的な問題点を指摘、昨年の法改正は「詐欺である」と厳しく批判した。

 内山議員はまず、合計特殊出生率が低位で推移したときにも、所得代替率50.2%で年金の給付がなされるのかどうか、「低位なら46%になるのではないか」と質した。厚生労働省の渡辺年金局長は「2023年までは低位でも中位でも50.2%と法で明記。その時に国が判断すれば見直し」と答え、100年安心とした昨年の法改正による年金制度が、そうではないことがあり得るとした。

 また、基礎年金を消費税で負担した場合の消費税率はどうなるのか、内山議員は質した。渡辺局長は基礎年金の3分の1を消費税で賄うとして「平成15年度で6.6%、2025年度で7.8%」と答えた。

 さらに内山議員は、年金財政のバランスシートを取り上げ、「若い人に過去債務を負担させるもの。賦課方式だから大丈夫というのは詐欺。もう賦課方式は成り立たないのでは」と詰問。尾辻厚労相は、「修正賦課方式で運用している。95年間でバランスするようになっている。積立額はヨーロッパと比べても少ないとはものではない」などと答えた。

関連URL
  (→ 年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(1) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4437
  (→ 年金問題集中審議 5議員が政府を厳しく質す(3) )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=4439
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